スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

近況報告で書き忘れです…スミマセン!!

ヤフーブログの方で「一言メッセージ」を久しぶりに更新し、「 FC2さんの方で日記書きました!」と書いたところ、早速、拍手コメを頂きました!!
「いつか反応があると嬉しいな~!」と即レスが有るとは全く思ってなかっただけに、本当に嬉しいです!
「『一ファン様』、本当に有難うございます!!」
本来ならば「拍手コメの御礼ページ」で御礼を申し上げないといけないのですが、FC2には何分、不慣れなモノで、記事に致します。
心配して下さった母の容態なのですが、精密検査の結果、手術もせずに(手術をすると、逆に生存率が下がるそうです)今は自宅療養中です。私の方は、仕事が増えて普段は(今は休暇中)12時間以上職場に居て、帰宅してもお風呂とかの日常生活で精一杯という体たらくです。一度、通勤電車で倒れて、有無を言わせず救急車のお世話になったこともあります。しかも、福利厚生が行きとどいた会社ではないので、二日の入院後、一日だけお休みを貰って職場復帰しました。母の件もありますし、こんな状態でブログ小説をしかも毎日更新は無理だと判断し、長い休眠状態に入りました。

「小説を途中で途切れさせるなんてもってのほか!!」という御意見も当然有ると思いますが今はとてもじゃないですが、ブログに時間は取れないことを深くお詫び致します。

今は、ちまちま小説を書いてはいます。書きためてから、何らかの方法で皆様のお目に掛けたいとは思いますが、旧作もありますし、新作も有ります。でも完成はしていないのです(TT)
完成してから発表するか、それともお蔵入りにするかを判断したいと思っております。

私がヤフーブログの更新を止めてから、いつもコメントを下さる方だけでなく、新しい方からも御見舞や激励の内緒コメをたくさん頂きました!作者冥利に尽きると思い、大切に拝読させて頂きました!

こんなヘタレな私を、(ブログ更新止めたの、去年の九月ですヨ!!もう一年が経ってしまいました)見捨てることもなく、ちょくちょく覗きに着て下さっている読者様、本当に有難うございます!!
いずれまた、面白くてそして、萌えたっぷりなお話しを紡げたらなと思っております。(といっても浅学非才の身ですが…読者様に胸を張って小説を披露出来るようにしたいです。
拍手コメ、本当に嬉しかったです!
有難うございました!!そして、私や母の容態を心配して下さった方、御心配をお掛けして申し訳ありませんでした!!
                                    感謝を込めて。こうやまみか。

テーマ : ひとりごと
ジャンル : 日記

近況報告

長い間、ブログを放置してスミマセンでした。
私生活でも色々とありましたし、ヤフーブログの方のブログでもホントに色々有って、嫌がらせとか、仲が良いと思っていたブロ友さんに、裏で色々言われているとの情報が複数の方から入ってきて…ブログを続けて行く気力が崩れてしまいました……

私がネットから離れている間に、FC2ブログではBLジャンルは18禁に移動されたんですね…。私の小説はモロに18禁ですが、こっそり日記を更新している分には、引っ掛からないかなっと思いまして。まぁ、18禁に移されてもFC2さんに小説をアップすることはないと思いますので、別に痛くも痒くもないかなっと思いまして。

まぁ、ブログ村にも戻る気は今のところありませんし、(といっても、何かしら書いていないと落ち着かないので、新作とか、後日談とか書いてみたりしています)ブログに発表する気には今はなりません。

気が向いたら、ヤフーの方でアップするかも知れませんが、今はブログ小説を発表してポイントに一喜一憂するよりも、自分が書きたいものを書いて精神の安寧を保つ方が良いかなと思っています。

今日、日記でも書いてみようと思ったのは、こんな場末のブログに来て頂いて、拍手で応援して下さったり、ブログランキング(ヤフーの方です)に今でもポチっとして下さる方がいらっしゃるのを拝見して、どうしても御礼が言いたいと思いまして。拍手して下さっても、ランキングポチっとして下さっても、何にも出来ないのに…と御礼の気持でいっぱいです!!
  
本当に有難うございます~!



いずれ、どこかでお目にかかれればいいなと思っております!!

書くことは大好きなので、続けています。拍手して下さった方、ランキングポチって下さった方、有難うございます!
どこかでお目にかかれる日が来ることを心の底から願っております。
有難うございました!ヤフーブログだと、ブログ村に載ってしまうかも…とこちらに書かせて頂きました。この記事を読まれる方は少ないと思いますが、拍手コメや拍手のみで応援して下さった方、本当に有難うございます!!


                               感謝を込めて   こうやま みか

「気分は、下克上。」 春ー46

 病院長は呆気に取られた様子だったが、直ぐに笑いを浮かべた。
「そんなことを懸念なさっていたのですか?まぁ、田中先生のキャリアでは仕方ありませんね…。准教授や教授方は色々な委員会の会長などをたくさん兼務されているのが実情です。センター長もしかり。香川教授は例外中の例外です。しかし、どの教授方からも苦情が出ないのは手術が完璧過ぎるので、他の仕事をして頂くよりも手術に専念した方が病院の収益のためにも効果的だからです。田中先生は、上司の香川教授しかご覧になっていないのでそういう杞憂もお持ちになられたのではないでしょうか?」
 またまた含みのある口調で言い切られてしまった。そう言えば佐々木前教授も色々な委員会の委員長を務めていたことを今更ながらに思い出す。病院の天皇陛下と対峙するという前代未聞の出来事と、最愛の彼との真実の関係を仄めかされて平常心がどこかに吹っ飛んだらしい。
「では、エーアイセンター副センター長と心臓外科との兼務は可能ですか?」
 安堵のあまり座り心地の良いクッションにさらに沈み込みそうになる。必死に自重したが。
「ええ、もちろんです。また、副センター長は現場で働くわけではなく、組織のナンバー2です。
 何か問題が起こった時に出て行って置田センター長の補佐をすることと、手術――特に香川教授の場合は手術時間が決まっています――時間外、つまりは、病院の診療時間以外に会議に出ることが主な業務です。まあ、他にもろもろの雑事は付きまとうでしょうが…田中先生は、香川外科にはなくてはならない存在であることくらい、病院の皆が知っています。手術を最優先で構わないと置田准教授、もとい、Aiセンター長も仰っています。
 Aiセンターが出来るまでは雑用が多いと思いますが、救急救命室勤務を減らしてもやむを得ないと私も考えましたし、北教授も了解済みです。香川外科からは柏木医局長も救急救命室に出向して、一人前の救急救命医になられたことですし、最近は久米先生も救急救命室に行かれているようで、人手は足りているとのことです」
 祐樹にとって一番困ることは、最愛の彼の手術に参加出来ないことだった。それはなさそうなので、安堵の溜息を押し殺す。あからさまに表情に出してはマズい。病院の天皇だが殿様だかにこれ以上弱みを握られてはたまらない。
「それを伺って安心しました。確認ですが…私の優先順位は、1、心臓外科 2、Ai副センター長 3、救急救命室ということで宜しいのですよね?」
「ええ、それで結構です」
 ボイスレコーダーに録音しておきたい御言葉だった。あいにく持ち合わせてはいないが。畏れ多くも念書を要求出来る立場でもない。まぁ、この病院に君臨する最高権力者が約束してくれたのだからヨシとしよう。
「では、謹んでお受け致します。しかしあくまでも、私は心臓外科医ですので…その点は宜しくお願い致します」
 ソファーから立ち上がって一礼した。斎藤病院長は座ったままで頭を下げた。
「御承諾有難うございます。ええ、田中先生の所属はあくまでも香川外科です。お約束します」
 頭を下げているのに、ふんぞり返っているように見えるのはこの病院長の人徳の賜物だろう。こんなことが出来る人に祐樹が立ち向かえるわけもない。
 後は、1年生医師が医局長どころか講師まで飛び越えて副センター長になった時の怒りと嫉妬をどうやり過ごすかが問題だ。その件で最愛の彼の精神的負担にはなりたくない。祐樹が相談出来るとすれば、センター長に内定している置田准教授に相談すべきだろう。
 斎藤病院長がまだ立ち去れという雰囲気を醸し出していない。空前絶後の絶好の機会に病院の神のお考えを聴取しておくべきだと考える。
「香川教授の院内での評判はどのようなモノでしょうか?」
「香川教授も良い部下に恵まれていますね。田中先生も色々と人脈をお持ちのようですが?」
 祐樹が持っている人脈など、病院の最下層に位置する人間が殆どだ。翻って斎藤病院長は最上層の人脈も漏れなく網羅している。祐樹が聞き及べない範囲の深々度のウワサが聞けるかもしれない。
「いえ、教授連からはどのように思われていらっしゃるのか、いささか気になりまして」
 病院の最高権力者の目が先ほどとは違った友好的な光をはらむ。
「非常に良いと思いますよ。何しろ素晴らしい実績をお持ちなのに、教授連が垂涎の的である各種人気委員会の委員長に推挙されてもお断りになられます」
 断ったことが好意的に受け取られる世界なのか?と疑問に思ったが。すぐに解答らしきモノに思い至る。
「それは、委員長のポストが1つ空くからですか?」
「ええ、その通りです。厚労省主催など重要な講演会もお断りになられて…まぁ、ウチは首都にある官僚育成大学とは違って政治力ではなく実力で勝負するという気風の持ち主が多いですが…しかし、監督省庁に顔を売っておく機会があると、普通は甘い餌に飛びつくものです。事務次官とのお食事会もしかりです。実力に似合わず奥ゆかしい方だというのが専らの評判です。
 それに、彼の現場重視主義は、多くの支持者を集めています。香川外科の中だけではなく、内科の今居教授の地位も地盤沈下しているそうですし…」
 内科の今居教授と斎藤病院長とは長年に亘る確執がある。それは病院内部の人間にとっては常識だったが、そんな犬猿の仲を感じさせないさらりとした口調は流石に病院トップに君臨しているマキャベリストの風格が漂う。
「では、おおむね良好と考えて宜しいのでしょうか?」
 斎藤病院長が初めて満面の笑顔を浮かべた。
「正確に申し上げれば、大変良好です」
 さすが百鬼夜行の大学病院でここまでの地位に昇りつめたことはある。最愛の彼が就任した時に是非とも娘婿にと望み、にべもなく断られたことなどおくびにも出さない。
「そうですか…。置田准教授に御挨拶がしたいのですが…?」
 病院長がちらりと時計を見たのを潮時に、許可を求める。
「良いですよ。彼も午後は仕事――検査――が入っていないのはこちらも確認済みです。放射線科に行けばお会いになれるのでは?」
 祐樹は午後も運命のいたずらか、手術スタッフには入っていない。そのことを充分知っての発言だと分かる。――置田准教授も――というくだりだ。
 辞令を有り難く押し頂くフリをして、礼儀は誰にも文句が付けることが出来ないしぐさで院長室から出た。
 エレベーターに乗り込む前に時計を確認する。午後の手術に最愛の彼が教授室を出たかどうか微妙な時間だった。
 エレベーターに乗り込むと手は勝手に、というか本能的にと言うべきか彼の部屋の階を押していた。エレベーターの速度が妙に遅く感じる。一刻も早く彼の部屋に行き、彼の顔を見たかった。手術室に降りていっていないことを切実に祈りながらエレベーターの微振動している壁に脱力した背中を預けた。


_________________________________________________________



ブログランキングに参加させて戴いています。宜しければクリックお待ちしております~!とってもとっても励みになります!!!コメントも熱烈歓迎中です!!!
 ポチっとお願い致します!!!


この作品はヤフーブログで更新中に一部作品に「投稿できない文字列が含まれています」との痛恨のエラーが。なので途中で申し訳ないのですが、こちらでも更新させて頂いております。






テーマ : 自作BL連載小説
ジャンル : 小説・文学

「気分は、下克上。」 春-45

 香川教授と祐樹の弱みを探ることは、主に香川教授が対象だったと思われる。4月の書類提出の時、3日間ほとんど睡眠も取れず集中力が途切れた時に提出を促されたのは確かだが、もう少し考えていればと臍を噛む。しかし、後悔先に立たずだ。起こってしまったことを嘆くよりも、香川外科に留まることを考えるのが建設的だ。
 祐樹が専門でもないのにAiセンター(死後画像検索センター)の人事に抜擢される切り札に使用されたのかは病院長の明晰かつ権謀術数の頭脳にのみ存在する闇の中でしかない。本人が語らなければ絶対に分からないだろう。
 そもそも切り札は一回切ればそれでジ・エンドなのに。その切り札が祐樹に降って来たのは何故だろう?
「どうして、私がそんな身に余るという言葉で表現不可能なほどの重要ポストに推挙されたのか、全く分かりません。あくまでも私は心臓外科医です」
 心臓外科医という呼称は、外科医とは違って専門性に特化した人間に与えられる。普通の病院で外科を診療しているのが外科医で症例は外科分野なら何でも扱う。たとえば最愛の彼の場合、「心臓外科医」と名乗らず「外科医」とのみ名乗るのは、自分の専門性に誇りを持っていない証拠と見なされる。――もちろん彼はそんな恥知らずの呼称は決して用いないだろうが――
 病院長の目が教え子を諭す教授のようになった。といってもこの人の肩書は教授であることに間違いはない。教授よりも病院長や医学部長が偉いので、「教授」と呼ばれないだけのことだ。
「安易に解答を求めず、自分なりにお考え下さい。これからは、医師一年目の――病院の医師としては最下層と言ってしまっては身も蓋もないですが、事実ですから仕方ないですよね?――医療従事者としてではなく管理職として周囲は見ます。まず、ご自分で判断して、その判断が間違っていないかを先輩諸氏に伺うのが一番です。長い時間を共にしている香川教授にも、答えを求めず、判断結果の是非を問う形が理想です」
 「長い時間」というのも意味ありげな言葉だ。
「そもそも、あらぬ誤解を与えたことは謝罪致します。住所の欄は『今居る住所』だと思い込んで書いてしまいました。
 また、私は救急救命室勤務のために時間が不規則で…手技の手ほどきのために上司であり、また指導医でもある香川教授のマンションに伺っても良いとの寛容なお言葉を頂いております。ですからマンションにお邪魔する機会も少なくはないです。その点は御含みおき下されば幸いです」
 多分医学部長のお考えになっていた「模範解答」通りの言葉だったのだろう。目が少し柔和な光を帯びる。
「ルース・ベネディクト博士がお書きになった『菊と刀』は当然御存じですよね?」
 記憶をスキャンする。確か、大学入試の時に読んだことが有ったような。
「『罪の文化』と『恥の文化』ですか?」
 ロマンス・グレーの頭が満足げに上下した。
「彼は批判も多いが、私は彼の思想に触れて蒙を啓かれた気がしましたよ」
 「菊と刀」の書名を聞いて、何かのワナかと身構えてしまう。文学には造詣の深くない祐樹でも、「菊」が秘められた花びらの場所の喩えで、「刀」は男性自身の象徴ということくらいは知っている。つまりは二人の関係の隠喩も含んでいるのだろうか?
 病院に君臨する天皇の啓示は現実にいらっしゃる天皇陛下の憲法上の地位と同じく象徴的だが、聞き返すと墓穴を掘りそうなので自己規制が働く。きっと「菊」は御紋章で「刀」は武士道のことだろうと無理やり納得する。が、このお言葉は大変象徴的だ、深々度の隠喩――男色の行為――までも含んでいると判断しておかればならないな…とも思う。お言葉の裏の裏まで読み取らなければならない立場にあれよあれよという間になってしまったのだと感慨にふけってしまう。
「日本人は世間の目のみを気にして行動する民族だとね。つまりは『露見しなければ恥ではなく、思い煩うことはない』と博士は述べています。私も同感です。あらぬウワサが立っても必ずもみ消すことは御約束します」
 一定の譲歩は引き出せたようだ。斎藤病院長との謁見がそうそう出来るとも思えないので、もう少し踏み込んでみようと決意する。
「確かに画像読影については勉強していますが、私の専門はあくまで心臓外科です。香川教授が執刀なさる時は第一でも第二でも構いませんので、助手を務めたいのですが、兼任は可能なのでしょうか?非力な私なりにではありますが…失敗例はありませんし、学ぶべき点も多々有ると日日実感しているものですから」
 手の平と額に汗がにじむ。背中には嫌な汗の粒が滴り落ちている。兼任は不可能だと言われてしまったらどうしよう?
 最愛の彼が追い落としの標的になった時、彼は最終兵器を持っていた。退職という。しかし、祐樹はこの最終兵器は使用出来ない。最愛の彼の傍に居たいと希求しているからだ。
 背中の汗の玉がゆっくり滑り落ちていくことを自覚しながら病院長のお言葉を待つ。



_________________________________________________________



ブログランキングに参加させて戴いています。宜しければクリックお待ちしております~!とってもとっても励みになります!!!コメントも熱烈歓迎中です!!!
 ポチっとお願い致します!!!


この作品はヤフーブログで更新中に一部作品に「投稿できない文字列が含まれています」との痛恨のエラーが。なので途中で申し訳ないのですが、こちらでも更新させて頂いております。









テーマ : 自作BL連載小説
ジャンル : 小説・文学

「気分は、下克上。」 春-44

「はぁ?仰っている意味が良く分かりません。女性の上司のお部屋を貸して頂いたのなら――まあ、そんな軽率なことは絶対に致しませんが――あらぬ憶測を招くことも有り得るかとは思いますが、同性同士です」
 笑い飛ばそうとして、心外そうなスパイスを含ませた天衣無縫の笑顔を作ったが、成功したかどうかは分からない。何しろ相手は想像を絶する権力闘争に勝ち残った絶対的勝者なのだから。
 こうして、病院長室で二人きりで話していることさえ信じがたい出来事だ。
 斎藤医学部長は演壇で演説する姿が一番しっくりくる。そういえば祐樹が大学を卒業した時も式場である大講堂で祝辞を重々しく語っていた。祐樹はもちろん卒業生として会場の後ろの方に座って拝聴していた。
「いやぁ、ご婦人方というのはスキャンダルが大好きな人種らしいですね」
 イキナリ何を言い出すのだろうかと、返す言葉も見つからない。
「大学時代の友人が病院を経営していて久闊を叙するつもりで訪問したのです…たまたま待合室に居たところ、女性週刊誌を片手にご婦人が真剣に議論してらっしゃっているのを呆然と眺めていた経験が有ります。
 曰く『大物俳優のOが中年と呼ばれる年になってやっと入籍したが、あれは同性愛者だとウワサに高いO何某のカムフラージュか否か』と。いやぁそれはもう白熱した議論でした。ああいった活発な議論を是非ウチの病院の各種委員会でもして頂きたいものだと思いましたよ」
 いかにも感心したかのようにしみじみと語ってはいるが、どうせ友人の病院云々は斎藤病院長のフィクションだろう。多忙な斎藤病院長が友人の病院を訪ねることは…百歩譲って本当だったとしても、天下のK大付属病院長様の訪問を受けた病院長が待合室で待たせるなどということは考えられない。そんな無謀な院長は京都には居ないハズだ。やむを得ない急患が搬送されたとしても院長室で待たせるのが常識だろう。
 邦画実写版の興行記録ナンバー1映画に主演した俳優の件はゲイバー「グレイス」でも話題になっていたので多少は知っている。確かに同性愛者だというウワサもあり、恋人は歌手のHだとかいやそれは違うとか色々言われていた。
 しかし、何故こんな下々の下賤なウワサを雲の上の人が知っているのだろうか?どれだけ広いアンテナを張っているのかと驚嘆を通り越して唖然とする。
「はあ、しかしそれは、日本人のほとんどが知っている俳優だからこそ議論の価値があるのでは?」
 斎藤病院長はにんまりと笑って指を組んだ。
「その構図は規模こそ小さいですが我が病院にも当てはまりますね。病院で知らぬ者が居ない花形教授と、ナースの人気度ナンバー1医師ですから」
 墓穴を掘ってしまったことに気づいて唖然とした。一体どうしたらこの泥沼から抜け出すことが出来るのだろう?
 「この紙質でお分かりかと思いますが、院内LANのプリントアウトした用紙です。アクセス制限が最高度に設定されているので、限られた人間しか閲覧出来ない仕組みになっています。
 それに原本は、あるまじきことですが…不思議なことに紛失し、現在の田中先生のお住まいは従来通りに書き換えられているのを今日秘書と私が確認しました。
副センター長をお引き受け下されば、私が責任を持ってこの書類はシュレッダーにかけて、あらぬ憶測を生むようなウワサは絶対に漏らしません。私の第一秘書は若いですが私が話すなと命じれば絶対に口外しない女性です。お二人の関係は、あくまで上司と部下というだけのこと。住所は真実がどうあれ、別々です。
 しかし、香川教授のマンションは立地条件がとても良いので…あの近くには病院関係者が多数住んでいます。偶然に田中先生がその辺りを通りかかっていたとしても、ましてやお二人が御一緒しているところを誰かに見られても、不肖この私が責任を持ってあらぬウワサは抹消すると御約束します。こちらがそれだけ譲歩したのですから副センター長、お引き受け下さいますよね?」
 例の香川教授への反逆事件が医局で持ち上がった頃、憎き山本センセが斎藤病院長に二人の真実の関係を示唆する言葉を吐いていたのを祐樹も携帯電話越しに聞いている。
 当時は一介の研修医で、この部屋には入ることが出来なかったため、最愛の彼に頼んでそうして貰っていた。
 その頃から斎藤病院長は二人の関係を知っていたのだろう。そして、4月に提出した書類を即座にチェックさせたに違いない。そうでなければ千人単位の病院関係者の住所などは分かるわけがない。
 もしかすると、香川教授のマンションはこの辺りでは一番の高級マンションだ。斎藤病院長に近い人間が住んでいるかもしれない。病院関係者が居ないことはあらかじめ確かめておいたが、斎藤病院長の人脈は祐樹などが考えつかないほど広いと思われる。二人が同棲状態なのを知っての上での交渉だということは言葉の端々で感じられた。
 悔しいがチェックメイトだ。関西随一の大学の医学部長兼病院長ともなれば、数々の修羅場をくぐりぬけて来たに違いない。一年生医師が敵う相手ではなかった。
 奥歯を噛みしめながら譲歩を引き出す戦術を練る。


_________________________________________________________



ブログランキングに参加させて戴いています。宜しければクリックお待ちしております~!とってもとっても励みになります!!!コメントも熱烈歓迎中です!!!
 ポチっとお願い致します!!!


この作品はヤフーブログで更新中に一部作品に「投稿できない文字列が含まれています」との痛恨のエラーが。なので途中で申し訳ないのですが、こちらでも更新させて頂いております。







テーマ : 自作BL連載小説
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

FC2ブログランキング
ランキングに参加させて戴いております。ご訪問の際ポチっと。とっても喜びます!!

FC2Blog Ranking

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。