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「がんじがらめの愛」3章-18

 周囲に人が居ないのを確かめると、片桐の手を握った。三條が華子嬢に恋心を抱いている事、そして正式に求婚したいと思って居る事などを手短に打ち明ける。片桐はほんのりと微笑んだ。
「華子も女子部を卒業すれば結婚したいと行って来て下さってる方は居る。縁談は母が必死に探しているようだが、妹は、信頼出来る人間に嫁がせたいと思って居た。両親の意向ではなく、華子が惚れた人間に貰って欲しいと思って居る。三條君はお前の親友だけ有って性格的にも申し分の無い人間だと言う事は分かる。華子も満更では無さそうだ。だからオレは応援する。母上も三條家の嫡子との縁談なら良縁だと思われるに違いない。それに、結婚するのはまだ先の話だろう…」
「ああ、ただ婚約は早めたいと言って居た」
「好いて呉れる方に貰われて行くのなら、華子も幸せになる。オレとしては寂寥感は拭い得ないが、女性に生まれたからにはいずれ嫁に行く…その相手が三條君なら大歓迎だ」
「好いた方と添い遂げたい気持ちは、誰もが同じなのだろうな。しかし、俺達の世界では中々上手く行くものではない。家同士が絡むのだから。嫌々嫁ぐ方もいらっしゃる」
 指を密かに絡めてそう言った。
「オレ達の関係も露見すれば終わりになる。お前も色々な令嬢が片思いしてらっしゃる事は華子に聞いた。晃彦も、釣りあった令嬢と結婚話が出てくるだろう・・・な」
 諦念を滲ませた声で片桐は言った。
「縁談か…母上が色々と探していらっしゃる事は知っている。しかし、お前以上に惹かれる人は居ない」
 耳元で囁くと、片桐の耳が紅色に染まる。
「…オレは、晃彦をずっと見ていた。縁談もちらほら舞い込んで来て居るのも知っている。しかし、逢う度に晃彦に惹かれて行く。今は晃彦の事しか考えられない。絢子様の御厚情は有り難く思ったし、片桐家に取っては彼女と結婚するのが一番良いとも思った。だが、晃彦の存在が一番大切で手放す事が出来なかった。晃彦に婚約者が現れた夢を見て、飛び起きた事も有る。…今日、お前に『大切な話』と聞いて、晃彦がオレに愛想尽かしをする積もりかと、とか、晃彦に婚約者が現れたのかと動揺してしまった。今はこんな風に逢えるのが嬉しくて堪らない。一秒でも多く一緒に居たいし」
 殆ど囁くように言葉を続ける。
「晃彦をこの身体で…感じたい…。いつかは露見する恋情だ。だから逢える時間は限られている。お前の全てを感じる時間がオレに取っては一瞬一瞬が大切だ」
 顔を覗き込むと、彼の瞳の中には深淵が有った。
 同性との許されざる関係、家の問題、そのどちらにしても片桐には残酷過ぎるものらしい。
 繋いだ手の力がお互いに一層強くなった。
「俺もお前を感じたい…」
 熱く掠れた声で囁いた。そして、昨日、交情した場所に行こうと、手を引いた。片桐も頬を微かに染めて付いて来る。


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テーマ : 自作BL連載小説
ジャンル : 小説・文学

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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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