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「がんじがらめの愛」4章-19

 嘘にはなるが、片桐を好きになった時点で「誰からも祝福される恋愛や結婚」は諦めて仕舞っていた。三條が話したのだろう、級友達は三條と華子嬢の婚約話は殆どが知っていた。黒田を始め片桐にも祝福の声を掛ける級友の姿が目立った。
 彼は笑顔を作って応対していたが、矢張り疲れているようだった。妹君の婚約のお祝いには嬉しそうに礼を返しているが、目に何時もの強い光が無かった。ノォトを2人分…もちろん、もう1人分は片桐様だ…の筆写をしながら彼の姿を追っていた。
 今日の彼は一時間しか時間が取れないようなので、休養第一にさせたいと決意した。
 休み時間になると、片桐の席に寄って昨日の分のノォトを差し出してから三條の席へ行く。彼は自動車通学なので片桐も送って貰えないかと頼んだ。彼は案の定快諾して呉れる。
「もう六月だな…今日は雨が降りそうだから、お前も一緒に乗っていかないか」
 幸せそうな笑顔で申し出てくれた。
「有り難いが、あまり目立つ事はしたくない。彼はかなり疲れている様なので、彼だけ頼む」
 そう言って授業を受けるため自分の席に戻った。
 放課後、片桐は三條に誘われて、三條の自動車に乗って帰って行った。直ぐに追い付けるようにと、タクシーを使って三條邸まで急いだ。
 三條邸に着くと、顔見知りの女中が「片桐様もいらしてらっしゃいます」と喜色満面で教えてくれた。もちろん知っていたが、笑顔を作り、礼を述べた。此処では未来の花嫁の兄に当る片桐は大歓迎らしい。大変喜ばしいことだと思った。
 勝手知ったる三條の屋敷だ。彼の部屋に行くと、片桐は三條に英語の宿題を教えていた。
 自分が入って来た事に二人同時に気付く。
「有り難う、後は自分でするから、客用寝室を用意してあるのでそちらへ案内するよ」
 三條はこちらに会釈すると、片桐に言った。机に散乱していた辞書やノォトなどを片付けてから、使用人も呼ばず、自分で客用の部屋に二人を案内してくれた。
 片桐は少し恥ずかしそうにうつむいたままだった。廊下を歩きながら他愛の無い話をした。客用の部屋の扉を開けて、二人を中に誘った。扉の向こうに三條は立ったままだった。
「では、ごゆっくり。ここには誰も近寄らせないから」
 そう言って三條は客用の部屋の扉を静かに閉めた。
 アールデコの部屋に二人きりになった。



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テーマ : 自作BL連載小説
ジャンル : 小説・文学

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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
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著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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