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「がんじがらめの愛」5章-15

 夕食の時間になり、マサとシズさんが食事を運んできた。全く食欲が無かったが、礼を言って受け取り、マサの目を盗んでシズさんに皿の下を見るように目配せをした。
 彼女は視線だけで分かったらしく、ごく密かに微笑んだ。
「今日も1人で食べたいので、付き添いは無用だ」
 マサに向かって高圧的な言葉を吐いた。
 マサは気を悪くした様な態度を見せたが、言葉上は従順に承諾し、シズさんを連れて出て行った。
 食事の皿はシズさんが下げに来るだろう。マサは内心立腹しているので姿を見せないに違いない。皿の下にシズさんの為に用意した心ばかりのお礼の紙幣を置いて置く事を決意していたので好都合だ。
 味など全く分からない食事を済ませると、見計らったようにシズさん1人が皿を下げに来た。
「片桐家の御令嬢の様子は如何だった」
 一番の懸念を聞いた。
「昨日よりは明るい御様子でした。晃彦様もご心配遊ばされない様にとのご伝言を承りました」
「そうか。有り難う。皿の下の物は俺の気持ちだ。部屋を出てから飾り皿を見て欲しい」
 彼女を下がるようにと視線で促した。今見てしまうと、彼女の事だ、断られる可能性が高い。
「承りました」
 彼女は静かに部屋から出て行った。
 華子嬢の様子では何か進展が有った様だ。それが何かは分からないが、片桐にも良い方向に向かって居るのではないかと少々の安堵感を覚える。絢子様から有り難いお申し出でも有ったのだろうか。
 しかし、片桐が欠席しているのは懸念される。彼は自分よりも真面目な性格だ。学校にも登校出来ない程、彼の心痛は深いのではないかと案じられる。
 自分が自宅に軟禁されている今、全てを知っている三條に相談するのが、彼が取るべき最上の方法だと予測される。 その気力すら無いという事なのではないかと思った。華子嬢は自分と片桐の関係を何処まで知っているのか分からないのだから。
 それだけ、彼の気持ちは沈んでいるのだと思うと、とても気掛かりだった。
 まだ、自分と片桐の道ならぬ関係を片桐家には知られて居ない。とすれば、片桐は家長代理としての仕事は残って居る筈なので、それだけをこなすのが精一杯なのだろう。
 華子嬢に直接会って、彼の事を聞くしか無い。華子嬢はどうやって自分に会うつもりなのだろうかが分からなかったが、彼女が一番片桐の様子を知っている事は間違いが無い。
 早く会いたいと切実に思った。
 片桐が自分のせいでこれ以上苦しむのは見たくない。自分の見たいのは、彼の心からの笑顔だけなのだから。



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テーマ : 自作BL連載小説
ジャンル : 小説・文学

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Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
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