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がんじがらめの愛6-2

 絢子様の御言葉を有り難く受け取って屋敷に戻る。
 母は何くれと無く聞いて来たが、適当に返事をしておいた。特別な言葉など無かったと。あとは、絢子様が動いて下さるのを待ちつつ、片桐とつつがなく逢える様にする事で頭は一杯だった。もう数日、時間が稼げれば事態は好転するだろう。
 それまでに出来る事と言えば、片桐邸に無事忍び込み、彼の様子を直接見たいと思って居た。彼も随分無理をしている様なので、少しでもその心を慰めたかった。
 いよいよ、宮城での晩餐会の日が来た。その日の為に華子嬢と手紙で打ち合わせ、裏門の目立たない場所に信頼出来る女中を立たせて置くという事に決まって居た。滋養の有る食事の用意も出来て居るとの事だった。
 やはり彼は食事を摂る事がないらしい。家族も皆心配しているとの事だ、勿論使用人も。
 その様子を手紙で見るにつけ、必ず片桐の元に行かなければとの想いが深まる。片桐は家長代理としての務めは何とか果たして居るものの、それが限界らしい。
 自分の屋敷の様子をそれとなく観察したが、マサを始め両親のお気に入りの者達は宮城へと向かった。この分なら大丈夫だろう。自分が柳原家の令嬢と御見合い――と両親は信じている――をした事と、絢子様からの御招待が有った事で、少しは監視の目も緩まった様だ。両親が車に乗って宮城へ向かうのを見極めていた。

 その後、シズさんがこの日の為に仕立てて呉れた、生地は上質ではあるものの、少し見ただけでは普通の平民が着ているのと同じような白いシャツと黒いズボンを身に着けた。髪もいつもと違う形に工夫してみた。この感じだと夜目では自分だと分からない知り合いも居るだろうとの計算だった。
 華子嬢の手紙に寄ると、今日の片桐の務めは夕食前には終るらしく、それも都合の良い事だった。
 シズさんの見送りを受けた。彼女も少し緊張した面持ちだ。
 心は既に片桐の元に飛んで行ってしまった様な錯覚に陥りながら、彼の屋敷に徒歩で向かった。元よりタクシーを使う程の距離ではない。
 片桐家の裏門に人待ち顔の女中が立って居た。
「華子様お付の者か」
 そう尋ねると、彼女は安心したように笑って会釈した。
「こちらへ」
 小さな声で先導して呉れる。裏庭を通り、人の気配がしない場所を選んで歩いているらしく、自分1人では道が分からない。華子嬢の心遣いに感謝をした。
 屋敷に入ると、彼女は済まなそうな顔つきで言った。
「申し訳有りませんが、使用人が使う階段しか今は人目に付きますので」
「ああ、それは全く構わない」
 階段を上り、見覚えの有る片桐の部屋の前に出た。鼓動が早くなる。
 左右を見渡すが誰も居ない。扉の隅には食事を載せた台が有った。
「失礼します」
「1人にしておいて呉れないか」
 彼の声が聞こえた。何時もの彼の声とは違って妙に暗く沈んだ声だった。
 女中をそっと押しのけて部屋に入った。
 1人で室内に入った。真っ先に目に飛び込んで来たのはやはり、彼だった。
 彼の綺麗な目が自分を映している。それだけで幸せな気分になった。






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この小説は設定上、やんごとなき方が多数出て参りますが、誹謗・中傷の意図は全くなく、あくまでもフィクションであることをご了承下されば、大変有り難いです。


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この小説(←なのか?)、途中でブロットを変更したり、分量を少なくしたりした結果、本当は5章で終る筈だったのが、6章まで行ってしまいました。こうなったからには、開き直って当初のブロットの「決」までゆっくりと書く積もりです。お付き合い下さればとても嬉しいです。

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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
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著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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