スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

がんじがらめの愛6-14

 昨日、華子嬢が紹介してくれた女中が通った道を歩く。何時も歩く大通りでは無いので、制服姿でも見咎める人は居なかった。
 片桐家の屋敷の裏門に回ると、昨日の女中が人待ち顔で佇んで居た。
 彼女は丁寧な一礼をした後で質問して来た。
「華子様から伺って居ります。どちらに先にお通しいたせば宜しいですか」
「申し訳ないが、片桐君の部屋から頼む」
「承りました」
 そう言うと、裏庭を抜けて使用人様の階段に案内して呉れた。裏門には門番が居たが、制服を見ると通してくれた。流石に門番までは、自分の顔を知られてないのだろう。学友の見舞いだとでも思ったに違いない。学友の見舞いならば正門から入るのが普通なのだろうが、彼にはその辺りの事まで考えが及ばなかった様だ。
 片桐の部屋には幸いにも誰にも見つからないでたどり着く事が出来た。彼も病気なので使用人も遠慮しているのだろう。それに主人が病気、奥方が外出では使用人の気も緩んでいるのだろう。どこの屋敷でも同じだと苦笑が込み上げて来た。
 
 彼女が遠慮気味に扉を叩いて、言った。
「昨日の方がいらっしゃいました」
 今回は、応じる片桐の声が昨日とは違って居た。心持ち明るい声で返答が有った。あくまでも多少だけではあるが…。
 直ぐに扉が開けられる。

「悪いが、二人きりで話したい事が有るので下がって欲しい。飲み物なども、こちらが呼ぶまで運んで来ないで欲しい」
 片桐がそう言うと女中は控えめに一礼した後立ち去った。
 片桐の顔を見ると、昨日よりは幾分かは元気そうだった。まだ、白皙の顔に血の気が充分では無いと思ったが。

 彼は自分の顔を見ると、少し言葉を探すように視線を彷徨わせたが、幸せそうにほんのり微笑した。
「晃彦が今日も来て呉れるとは思わなかった…」
 そう言いながら、唇に指を当てている。
 扉の向こうに人の気配が無いことを確認してから、力を加減して抱き締め、接吻した。
 
 舌で唇の輪郭を辿り彼の唇の輪郭を確かめていると、彼は唇の合わせ目を弛めた。唇と彼の口腔を思いの様貪った。彼も舌を絡め、舌同士の接触を楽しむ。
 呼吸が苦しくなる前に唇を離すと、銀色の名残が二人の唇に残った。

 室内を見回すと、朝食が殆ど手を付けられないまま残って居た。
「矢張り食べられないのか」
 眉間に皺を寄せて質問する。片桐は微苦笑を浮かべ、言い訳する様に言った。
「食べなければならないとは分かっては居るのだが、どうも、箸を付ける気がしなくて」
「食べさせてやろうか。昨日のように」
 揶揄を含んだ声で言うと、片桐は強気な口調で言い切った。
「晃彦の手は借りない。自分で食べる」
 余程、昨日の事が恥ずかしかったらしい。冷めた食事の載った卓に付いている椅子に座った。自分もその向かい側に座る。
「昨日は眠れたか」
 心配な事を一つずつ聞いていった。
「晃彦のお陰で久しぶりに朝まで眠ることが出来た。有り難う。悪夢で魘される事も途中で目覚める事も無かった」
 華子嬢の伝言に寄れば、眠れて居ないとの事だったが、昨日よりは表情も活き活きしている。少しは眠れたのだろう。
 片桐のはにかんだ笑顔が久しぶりに見る事が出来て、訪問した甲斐が一先ずは有ったと思う。








____________________



 日本ブログ村に登録しております。応援しても良いと思われる方、お手数ですが、下記画像をクリックして30秒程お待ち下さい。。何か、ヤフーブログは、ポイントが入るのが他のブログよりも遅いので…。我が儘を申しますが、何卒よしなにお願い致します。





______________

 なお、この小説(もどき)は下記リンクから始まっています。長いですが、読んでやろう!という方、管理人は大喜び致します。お暇な時で仕方のない時にでも是非!!


 読み逃げOK、ブログ村クリック大歓迎でございます。
しかし、小説の感想コメ(私のブログは何故か感想コメが内緒で入ります(笑い))も物凄く嬉しいので、リコメを長くお待ち戴くことにはなりますが、感想コメも熱烈受付中です。




★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 現在、リアル生活で多忙を極めていますので、リコメが滞っていることをお許しくださいませ。
 もう少しで、時間に余裕が出来るようになりますので…その時(7月に入ってからになりますが)一気にリコメさせて頂きます。応援や感想コメは大変嬉しいのですが、本当に仕事が忙しく、体調も優れないので、リコメが遅れることをご理解戴ければと思います。
 小説ももしかしたら、体調と仕事を考えてお休みするかも知れない状況になって、アワアワしています。楽しみにして下さっている読者様がいらっしゃる以上は、出来るだけ毎日更新を心がけたいと思っていますが、不可能な場合も有り得る可能性は否定出来ないところが辛いです…

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★




__________

 この小説にはやんごとなき方が登場しますが、設定上のことであり、誹謗・中傷の意図は全くないことを、ご理解戴ければ幸いです。








スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

FC2ブログランキング
ランキングに参加させて戴いております。ご訪問の際ポチっと。とっても喜びます!!

FC2Blog Ranking

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。