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がんじがらめの愛6-15

片桐の箸の運びはゆっくりとしたものだったが、殆ど食べて居なかった人間は良く咀嚼する事も大切だと思って見守って居た。
無言で箸を動かして居た片桐が、顔を上げて言った。
「晃彦にそんなに見つめられると、食事の味も分からない」
「そうか、ならばこちらに座る」
 そう言って片桐の隣の席に移動した。丁度空いている席が片桐の左側だったので、それを良い事に、励ます意味も込めて自分の右手と片桐の左手を重ね合わせた。
 手の温もりがとても愛しい。生きていてくれている事が実感出来る。片桐は、ふんわりと微笑むと重なった手に力を込めた。

 食事中は余り話さないのがマナァだ。そう思って黙っていた。片桐も特に話しかけて来ない。彼が食事を摂って居るのを安堵の気持ちで眺めて居た。
 食事が終わった。彼が用意された朝食を全て食べる事が出来た事に満足感を覚えて居るた。すると、おもむろに彼は言った。
「今日は鞄も持って来たのか。昨日は持って来て無かった。それに制服で来るとは思わなかった…来て呉れたのはとても嬉しいが」
 重なった手の位置を変えて、握り締めて来た。

 今日は昨日と比べてかなり体調も精神的にも落ち着いているようだ。昨日は手が震えていたが、今日は震えて居ない。この調子だと本当の事を告げても大丈夫だと判断した。

「ああ、実は考え抜いた末の結論なのだが…、実はうちの屋敷にお前が来てくれた時に父母に見つかっただろう。それで、父母は立腹して正式にこちらの家に抗議の書簡をしたためると言っている。届くのは明日か明後日だ。
 それまでに、お前の父上に俺の口から説明したい。それが叶わなければ、俺が書いた手紙をお渡ししたいと思っている」
 そう言って鞄を取り、中身を出した。奉書紙で上書きした旧幕府の武家のしきたりでは最上級の敬意を払った形の手紙だ。
 手紙を見て、片桐は考え込んだ。片桐は、今家長代理を務めて居る。父上の御容態も良く知って居るに違いない。その片桐の考えに従おうと思った。
面会が不可能ならば潔く諦めて、手紙だけでも読んで貰えるように片桐に頼もうと思った。 
 重なった手に更に力がこもった。しかし、手の震えは始まっているのが分かる。

「…分かった。これから父上のお部屋に一緒に行こう。それが一番良いと思う」
 こちらを向けた顔に揺るぎない瞳を宿していた。
 ベルを鳴らして使用人を呼び、「これから父上の部屋に友人と御見舞いに行っていいかを聞いて欲しい」と伝言を頼んだ。
「本当に、お前も居て良いのか。罵倒覚悟なのだぞ。片桐がまた傷付くかもしれない」
「いや、オレは晃彦が居てくれた方が傷付かないと思う」
 そう言って、片桐の方から唇を重ね合わせて来た。唇も少し震えていた。






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 現在、リアル生活で多忙を極めていますので、リコメが滞っていることをお許しくださいませ。
 もう少しで、時間に余裕が出来るようになりますので…その時(7月に入ってからになりますが)一気にリコメさせて頂きます。応援や感想コメは大変嬉しいのですが、本当に仕事が忙しく、体調も優れないので、リコメが遅れることをご理解戴ければと思います。
 小説ももしかしたら、体調と仕事を考えてお休みするかも知れない状況になって、アワアワしています。楽しみにして下さっている読者様がいらっしゃる以上は、出来るだけ毎日更新を心がけたいと思っていますが、不可能な場合も有り得る可能性は否定出来ないところが辛いです…



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 この小説にはやんごとなき方が登場しますが、設定上のことであり、誹謗・中傷の意図は全くないことを、ご理解戴ければ幸いです。






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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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