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がんじがらめの愛7-4

 隣の席に移動した片桐は、肩に頭を凭せ掛けて来た。
 彼の体温が感じられてとても気持ちが良かった。その時、彼がクスリと笑う声が聞こえたので、彼の視線を辿る。
 被って来た鳥打帽を見ているらしい。
「そんなに可笑しいか」
 髪を梳きながら聞いた。
「可笑しい。晃彦がその帽子を被って居る所を想像すると、似合わな過ぎて…」
 顔を覗き込むと屈託なさそうに笑って居る。露呈してから彼の笑顔にはどこか硬さが感じられたが、今はそれが無い。
 確かに鳥打帽は商家の使用人などが被る帽子だ。
「もし廃嫡されても商家には働きに行けないだろうな…」
 苦笑交じりに言った。
「晃彦は、廃嫡されないで欲しい。これはオレの心からの願いだ。オレはどうなっても構わないが…」
 その言葉に髪を梳く手を止めて、一瞬片桐の頭を強く押してしまった。
 片桐の覚悟の程が伝わって来る。自分だけを救おうとしているのだろう。片桐は廃嫡覚悟の様だった。
「あ、それ気持ち良い」
「これだろうか」
 彼の頭皮を押すと、片桐は頷き気持ち良さそうに目を細めて居る。
 両手を使って彼の頭皮を隈なく力を加減して撫でた。
 片桐は心地良さそうに目を瞑っている。
「廃嫡の憂き目には遭わないだろう。片桐伯爵の御考えも廃嫡には反対されている」
「父上はああ仰ったが、社交界の一部では、オレとお前の事を知っている人間が居る。この噂が広まれば、父上も考え直すかもしれない」
 自分の父母を――特に母を――憎く思ってしまった。
「お前が廃嫡されるならば、俺も廃嫡して貰う積りだ。元々は俺のせいなのだから」
 片桐が強い口調で反論する。
「いや、晃彦は加藤伯爵家の跡取りとしてこれまで以上に頑張って欲しい。それがオレの願いだ。オレは廃嫡されても、苦学して帝大に行き、丸の内の企業に勤める覚悟は出来て居る」
 こうなれば、口論は避けられない。自分も同じ考えなのだから。
「明日、宮城に参る時、何を着ていく」
 話題を変えたくてそう言った。
「父はフロックコート、母はローブ・デ・コルテと仰っていたが、オレは学生の身分に相応しく制服で参内する積りだ」
 肩を預けて片桐が言う。ならば自分も同じ服装をして行こうと思った。
 彼の顔を覗き込むと、眠そうな顔をして居る。
「少々早いが、寝台に入った方が良い」
「晃彦が付いて居てくれるのなら…」
「勿論、その積りだ。寝付くまで、髪を撫でて居る」
 手を繋いで、片桐の寝室に入った。彼が寝付くまで、髪と頭皮を触っていた。
 片桐は安心したように眠りに入った。それを確認すると、表情を改め、全ては明日の皇后陛下の御言葉に懸かっている事を思い起こして緊張して居た。



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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
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著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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