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がんじがらめの愛7-21

 その微笑に、力付ける様に微笑み返した。
「それでは、私は自分の屋敷に戻ります」
 伯爵は疲れ切ったような微笑を浮かべられた。夫人は同情に近い表情で各々見て下さった。礼を言って立ち上がると、片桐も同じ動作をした。扉の前で夫妻に一礼し、辞去の挨拶をして廊下に出た。片桐が肩を並べて歩いて来る。見送ろうとした使用人に片桐はきっぱりと言った。
「御見送りはいい」
 廊下を歩きながら片桐は先程の英国留学の案内を読んで居た時とはうって変わって痛みをこらえる様な顔をして居る。
「晃彦、お前ばかりに苦労を掛けさせて済まない。何ならオレが一緒に行って弁明しようか」
 気持ちは有り難かったが、逆上していると思われる母に今遭わせるわけにはいかない。火に油を注ぎかねない。
「いや、俺1人で戻る。何とかして逆上している母を宥める積りだ」
「…そうか。」
 そう言っている片桐の指は震えている。彼の精神状態も余り良くない様だ。これ以上の負担は掛けられない。
「しかし、二月もすれば、この国から離れる事が出来る。それまでは何とかして父母の気持ちを鎮めるように努力するから、お前も英吉利のことだけ考えて居れば良い。勿論、俺の事も考えて呉れれば嬉しいが」
 冗談混じりに言うと、片桐はムッとした様に黙り込んだ。
 どうしたのだろうか…と思っていると、ポツリと言葉を漏らした。
「…晃彦の事はいつも考えて居る」
 静かなそして冷たい熱秘めた眼差しだった。
 その言葉、その瞳に、母の片桐家への非難中傷だけは何としてでも止めさせなければ成らないと決意を新たにした。
 三條に相談してみようかと思いついた。彼はさり気無い風をして居るが、社交場などでは相当観察眼が鋭い。誰か母を諌める事が出来る人間を知っている様な気がした。
 これは、自分の屋敷では出来ない。片桐家の電話を借りるしか無さそうだった。
 片桐にその旨を話すと、電話室に連れて行って呉れた。電話室の前で、学校から帰って来たと思しき華子嬢に会った。
「お久しぶりですわね、晃彦様。ご機嫌は如何」
 三條との婚約が内々とはいえ着々と進んでいるのは片桐から聞いて知って居た。そのせいだろうか、片桐に良く似た顔立ちが一層華やかで美しい。
「三條は元気ですか」
 華子嬢は頬を紅に染めると振袖の袖で顔を隠し恥ずかしそうに言った。
「…実は今日もランデブーでしたの。とても元気でいらっしゃいますわ」
「それでは、三條は自分の屋敷にもう戻って居ますね」
 つい早口になってしまった自分の口調に少し首を傾げながらも彼女は頷いた。
 電話室に飛び込んで、交換手に番号を告げる。
 電話室の外からは、片桐と華子嬢が話しているのが聞こえた。弾むような華子嬢の口調に比べ片桐の口調は少し暗かった。





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もう、この話もあと三話で終わりです←多分。お付き合い戴いた方!本当に有り難うございます!!
まぁ、蜜月編もありますが(苦笑)



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 リアル生活、いよいよ忙しくなってきておりますぅ、毎日更新を目指しますが、力尽きるかもです。特に再来週が地獄の勤務です><
仕事、考えてた以上に多忙です><
 しかも今日は職場の冷房設定…21℃。寒さで震えておりました。こんなだから余計に体調崩すんですよね><;


今度、全日オフになるのはお盆明け(←遠い目)
少し、更新の方をお休みするかもしれませんが、どうかご了承くださいませ…








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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
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著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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