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がんじがらめの愛 最終章-6

 今日は主人夫婦の参内が有ったせいか、何時もより屋敷の使用人も早く休んでいる様だったので、誰にも見つけられずに抜け出すことが出来た。
 以前、片桐家の女中から教えて貰った近道を足早に歩く。
 片桐が起きているかは自信が無かった。母の様に精神的な疲労で就寝している可能性は高い。其れに彼は数日前まで不眠を訴えて居た。そう考えると起きている方が可能性としては低い。
 しかし、「母が折れた旨」を一刻も早く直接伝えたい。無駄足を承知で人影疎らな小道私服で歩く歩調がどんどんと早くなるのを自覚した。
 シズさんに手紙を運んで貰う事も考えたが、時間が時間だ。女性の1人歩きはいくらこの辺りが自分達のような身分や豪商が住んで居る地域だと言っても、危険が大きいと判断した。
 彼女は良く自分や片桐の為に動いて呉れた。出来れば良い配偶者を見つけて上げる事が望ましいが、御一新前は武家の出と言っても、良縁には恵まれる立場ではないし、自分の知り合いにも彼女と釣り合う男性は居ない。そう考えて歩いていると、ふと片桐が以前、老婦人を助けた事を思い出した。元武士階級へのつながりは彼の事だからきっと有ると思った。
「片桐に相談してみるか」
 そう思っていると彼の屋敷に着いた。
 片桐邸も明かりが殆ど落とされている。特に片桐の父上は病人でいらっしゃる。屋敷の電灯を早く消すのは当然だろう。
 期待を込めて、片桐の部屋を見ると明かりが点いて居る。点いて居るからと言って就寝していないとは限らないが…片桐の部屋の窓を目掛けて、柔らかめの石を投げた。
 無事に窓に的中した。すると、直ぐに、カーテンが開き、部屋着姿の片桐が立っているのが見えた。
 逆光で良く見えないが、彼の様子は何処となく物憂げだった。こちらの姿を認めると、微笑を浮かべたが、以前、学校で自分を見下ろして呉れていた表情とは全く異なるような感じだった、あくまでも逆光なので良くは分からないが。
 きっと、心配して待っていたのだろうと思い、満面の笑顔で片桐を見た。
 彼は待ちきれないとでも言う様に、二階の自室から器用にベランダと木を伝って降りてきた。
「晃彦、来て呉れて嬉しい。こちらだと…誰にも見咎められずに話しをする事が出来る」
 彼はそう言って、庭園の中を先導してくれた。どちらからともなく、手を繋いだ。彼の手は冷たかったが、精神衰弱的な震えは出て居なかった。先程の微笑みで安堵したのだろうか。
「…御父上や、御母上は納得された…のだろうか」
 複雑な気持ちをはらんだ声で確認して来る。
「ああ、父にはお会い出来なかったが、あの後、屋敷に戻ると、母は『自分達が悪かった』と言って呉れた。俺達が留学しても、母は片桐夫人に嫌がらせはしないと約束してくれた。
 だから、もう大丈夫だ。」
 自分の手を握った片桐の力が強く成る。
「そうか…。それは良かった。本当に」
 彼の口調が安堵を物語って居る。きっと、心配の余り無理に起きていたに違いないと思った。
 二人してほの暗い庭園で手を握って歩いて居る。梅雨の中休みなのだろうか。月が出ていて時々、片桐の顔がおぼろげに見える。横顔なので睫毛の長さが際立って居る。そして安心したように弛んだ唇も。
 殆どの問題が解決した今、彼の顔を無心で眺める事が出来る事が幸せだと感じる。
「ここだと誰も来ない」
 片桐はそう言って、常夜灯の有る東屋に案内して呉れた。




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そろそろ終わりが見えて来ましたので(予定より延びました><…が、私の場合いつもそうです…)最終章は伏線回収した上で、きっちりと終らせたいと思いますが、トリ頭の管理人は伏線忘れてることも充分考えられるので、「この伏線はどうなっているんじゃ~!?」とご不審の方は、内緒コメでご指摘下されば幸いです。

⇒こう前回書いたところ、読者様から「伏線回収出来てないブログ小説ありますからね~!」と内緒コメが。これを拝見して益々、緊張しました。日曜日までにもう一回通読して伏線回収に努めますが、漏れもあるかと思います。その時は容赦なく内緒コメで突っ込んでくださいませ><






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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
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著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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