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がんじがらめの愛 蜜月編ー12

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 朝食の席だから殊更改まった服は着ないで良い筈だ。背広位が適当だろうと判断する。
 服は英吉利到着後色々な場所に行く事も予測して様々な物を荷物として運び込んで有った。
 まだ荷解きは終って居ないが一月以上この部屋に滞在するのだからゆっくり片付けをすれば良いと思った。
 片桐の背広を渡してやると、彼は感謝の眼差しを向けて微笑する。背広は自分達の階級では着慣れない物だったので二人してネクタイの結び方に苦慮していた。
「あ、そうだ」
 片桐が手荷物から本を取り出す。題名は勿論英語で「服装のマナァ」と書いて有った。
 その図解を読みながら、片桐がネクタイを結ぶ。さっきとは全く違った形の良い結び方が完成した。一回結び終えると、彼は自分の首にも同じ様に結んで呉れた。手先が器用で几帳面な彼だから出来る芸当だろう。自分にはきっと出来ない。
「有り難う。毎日結んで貰っても良いか」
「これくらいなら大丈夫だ。任せてくれ」
 そう言って片桐はカギの束を持って部屋から出て行こうとする。部屋から出て片桐は言った。
「金庫とか、部屋にはちゃんとカギかけたよな」
「ああ、大丈夫だ」
「なら良かった。これからもちゃんと見ていて呉れ」
「分かった」
 他愛の無い事を話しているとダイニングに着いた。真っ先にオブライエンの姿を探すが彼は居なかった。一抹の安心感を抱き、昨日の片桐の嫉妬――個人的には嬉しいが、彼の心を乱すのは本意ではなかった――
 朝食は特に席が定まって居なかった事もあり、品の良い老夫婦の隣の席に座った。何処かの夜会で見た事が有る人だった。多分金満家が老後の旅行として大英帝国に行こうとしているのに違いない。
 会釈して座った。
 朝食は英吉利式らしい。オートミールから卵の焼き方、紅茶の種類などを聞かれる。思いつくまま注文を告げる。
 片桐は食欲が無さそうだったので、自分と同じものをと頼んだ。
「加藤様と片桐様ですわね。確か倫敦大学に御留学とか」
 控えめな訪問着を纏った老婦人が話しかけて来る。
「はい、そうです。しかしお耳に届いておりましたか」
「ほほ、有名ですわよ。社交界の片隅に置いて戴いているわたくし達ですら存じてますもの。ね、貴方」
 慈しむ様に自分達を見てから夫に笑いかけた。
「ワシの時代などは外国に留学する者も多かったが大正帝の御世に成ってからは滅多に無い事だ。しかも畏れ多くも皇后陛下の御声掛かりなのだから…しっかり学んで来ると良い」
 年を取っても夫婦仲の良さそうな感じだった。
 自分達は夫婦には成れないが、こんな風に年を重ねて行けたら…と思わせる。
「はい、しっかりと勉学に励む積りで居ります」
 片桐もミルクティを飲みながら微笑んで居た。
 先に礼儀正しく挨拶してから老夫婦が席を立ちってしばらくしてから自分達も食事が終わる。さっさと船室に引き上げた。
 片桐が全部食事を食べ終えたのを見て少し安堵した。昨日は無理をさせたので尚更心配だった。
「三等のデッキに行くのだからこれ位の格好で良いだろうか」
 片桐が、白いシャツにズボンといった服装で聞いた。
 その服装から、――そういえば、片桐の屋敷に忍んで行く時これと同じような服を着たな――と懐かしく思う。
 自分も似た服に着替えようとシャツを脱ぐと、彼がそっと手を押さえた。
「肩の傷…消毒しておくから…そのままで…」
 昨夜彼が我を忘れて肩を噛んで出来た傷だ。それ程気にして居なかったが、痛い事は痛い。
 片桐が船室備え付けの薬箱を持って来て、ガーゼに消毒薬を浸す。消毒だけして呉れるのかと思っていると、肩口に吐息を感じた。そして、唇が背後から押し付けられ、傷口を舐めてから名残惜しげに彼の唇が離れて行った。直ぐにガーゼでそっと拭われる。
 彼なりの罪滅ぼしの積りなのかも知れないので黙って成すがままにしておいた。
 シャツを羽織り、今度は自分がカギの束を持ち、施錠した。
「俺もちゃんとカギ掛けていたよな」
「ああ。しっかり見ていた。大丈夫だ」
 片桐が笑って報告する。船に乗ってから彼の笑顔が格段と増えた事も嬉しい出来事だ。
「では、三等のデッキから見に行こう」
 そう言って、不自然で無い程度に身体を近付けて歩き出した。

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私のブログの特色である(苦笑)内緒コメなのですが、オブライエンの反響が大きかったので、また出しますね。本当はちょっとした脇役~!っと思って何気なく出しただけだったのですが…。
こういう読者様の声が聞けるだけでもブログ小説書いていて良かったなと思います。
これからもご贔屓にお願い致します!
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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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