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がんじがらめの愛 蜜月編ー22

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 船室に静寂が漂った。お互い考えに沈んで居る様子だった。
 自分は――最愛の片桐が賞品の様に考えられるのも腹立たしかった。しかし、片桐が了承して来たのなら、それに従う他は無いとそして勝ってみせるしかない――と思って居た。
 片桐は何を考えて居るのだろうか…。自分の事を案じて呉れているのだろうか…。
 その時、船室のドアがノックされた。
「メッセージで御座います」
 船員の声に思索から覚め、扉に向かった。手渡された紙片には林氏の筆跡でこう書いて有った。
「お礼に伺いたいと思ったのですが、特等船室には入る事が出来ませんので、お手数ですが、二等船室の私の部屋までお出で下されば重畳です」
 大体この様な中国語だった。片桐にも当然見せる。
「此処で考え込んで居ても仕方ない。行って見るか」
 片桐が言うので、彼に昼食を食べさせてから出掛ける事にした。
 昨夜訪れたので船室は分かる。二人して、二等船室の区画に入ると、どちらからと無く手を繋いだ。昨日見たところでは二等に見知った人が居なかったので。
 片桐の少し冷たい手を握って、思い切って聞いてみた。
「どうしてオブライエンとの勝負断らなかった。どう考えても向こうが有利なのだぞ」
 少しの沈黙の後、片桐が口を開く。
「一番の理由は、晃彦を信じているからだ。……それに、彼はオレが戸惑うと『お前の恋人は卑怯者か』と言った。それが許せなかった。オレはどう思われても良いが、晃彦をけなされるのは我慢が出来なかった。それで、晃彦の意向を聞いてからにしようと思った」
「卑怯者と言われた事を黙っていたのは、俺が余計に立腹すると思って黙っていたのか」
「……そうだ」
「そうか…」
 片桐の手を強く握り締めた。
「この船の中にはフェンシングが強い人間が多分居るだろう。剣道とは違うが…コツがある筈だ。そんな人間を探し出して教えを請おう」
「…そうだな。オレも練習は手伝えると思う」
 自分も片桐も剣道には自信が有る。しかも、藩によって流派が違うので自分の流派と彼の流派は違う筈だ。二人で考えれば何とかなるかも知れない。
 無言で手を繋ぎ、美鈴の船室に行った。ノックをし、名を名乗ると美鈴が笑顔で迎えて呉れた。美鈴は、片桐の手を繋いで船室の奥まで連れて行く。父母に自分達の来訪を告げて居るらしい中国語が聞こえて来た。昨日は天狗のお面しか見ていなかったが、ふと見るとフェンシングの剣と思しき物も壁に掛かって居た。しかも装飾用では無く、使い込んでいる感触だった。
 直ぐに美鈴の父母が出て来て丁重な中国風の挨拶をしてくれた。
「昨日は取り乱しておりまして母国語しか出てきませんでした。今日は落ち着きましたので日本語で大丈夫です。それはそうと、お礼に何か差し上げましょう。商売柄珍しい中国の翡翠の璧などは」
 美鈴が無事に父母の許へと戻るだけで、高価な礼など不要だと思っていたが剣を見て気が変わった。
「当然の事をした迄です。宝石も謝絶致します。ところであの剣ですが、フェンシングの剣ですか」
「そうです。しかし、あれは美鈴が一番良く使います。我々の世代は漢民族の間で使われていた唐剣を習いました。清は元々満州民族が作った国ですから、唐剣は使わないのですが。ただ、唐剣とフェンシングは良く似ているので美鈴には世界で通用するフェンシングを習わせております」
 一筋の光明が差したように思った。隣では片桐も同じ思いで居る筈だ。
「美鈴ちゃんはお強いのでしょうか」
「我が子の自慢は聞き苦しいかと思いますが、そうそう、日本語では『親の欲目』と言いますな…。しかし、美鈴は語学力と運動神経は4歳の子供とは思えないのです。しかし、日本語では『二十歳過ぎればただの人』という、ことわざも有った筈」
 苦笑して美鈴の父は言った。
「では美鈴ちゃんは唐剣とフェンシングの両方を学んでいて、しかも両方とも上手だと」
 片桐が尋ねた。
「唐剣の方は、私が教えました。私はいささか自信が有りましてその世界では有名でしたが、美鈴には負けます。フェンシングも美鈴は国際大会で優勝経験が有ります。勿論、子供の大会ですが…」
 何故、この話題が出たのか怪訝そうに美鈴の父が答える。
「実は、よんどころ無い事情が有りまして、フェンシングの練習をしなければならないのです、しかも緊急に。お礼代わりに唐剣とフェンシングをみっちり教えて戴ければ幸いです」
 頼んでみると、意外そうな答えが返って来た。
「その様な事が御礼に成るのでしたら、私も美鈴もお手伝い致します」
 片桐と手を繋いでいる美鈴もにこにこと笑って頷いていた。教えて呉れるらしい。
 片桐の顔を見ると彼も意外な成り行きに驚いているようだったが、喜色を浮かべていた。
「私にも教えて貰えませんか」
 片桐も熱心に請うた。
「分かりました。ところでお二方は剣道の嗜みは御座いますか」
「剣道なら…少しは自信が有ります」
 そう答えると、片桐も頷く気配が有った。
「それならば、短期間で習得出来ます」
 値千金の言葉だった。
「早速、今日から…ではご迷惑でしょうか」
「とんでも御座いません。美鈴が御世話になった恩人ですから、早速伝授致します」
 そう言うと、フェンシングと唐剣を持って、親娘は部屋を出る。慌てて後を追った。二等の区画にも運動室は有る。そこに行く積りらしかった。


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風邪、まだ完治してないです…。
リアル生活が大切なので、最悪ブログお休み戴くかも…と思っています。

やはり…24話で終われないようです。恒例の内緒コメで、いっそのこと、24話×2にしては?というアドバイスを頂きましたが、次、書くものも決まっているので、24話の次は6話か12話で絶対!!←多分(矛盾)終らせます。

読んで戴き有り難う御座います。


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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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