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がんじがらめの愛 続 蜜月編ー8

 昨日林氏と美鈴に注意された事を思い出して、成るべく直線での動きを無くそうと努力するが、物心付いた時から習っている剣道の癖が中々抜けない。つい背筋を伸ばして相手に打ち込もうとしてしまう。
 焦った表情を林氏に読み取られたのか、静かに剣を下ろして言って呉れた。
「少し、休憩にしましょう」
 焦ったまま練習しても上達はしないのは、どの剣の道でも同じだろう。
「有り難うございます」
 そう言って一礼した後、片桐と美鈴が並んで座っている所に行った。
 練習に夢中で気付かなかったが、いつの間にか二人は果汁を用意してくれていた。片桐がタオルを差し出す。
 剣道では防具の下に布を巻くために汗はそれで遮られるが、オブライエンとの試合はそれも出来ない。汗が目に入ってしまうと厄介だな…とふと思った。
 片桐の差し出すタオルを受け取りがてら、親子に気付かれない様に、彼の幾分冷たい指を握った。――心配するな――という言葉と共に。
 彼は一瞬微笑したが、真剣な眼差しで話しかけて来た。
「やはり、直立を基本としてきた剣道では、分が悪い様だな。ただ、晃彦、お前は柳生家の剣道を習っていたか」
「ああ、習った。御一新前は将軍家しか習えなかった流派だ。それで興味が有った」
 片桐は、得心の行った顔をした。
「実はオレも習っていた。あの流派には、腰を落として相手の予測しない方向に竹刀を出す技が伝授されている。これも背筋を伸ばすのが基本だが、免許皆伝まで行くと色々な隠し技も伝授される。皆伝は頂いたか」
「残念ながら、父が藩の流派しか認めて居なかった為に皆伝までの教授は受けて居ない」
「オレは自由に学ばせて貰ったから皆伝を受けている。何かのヒントになる筈だ。林氏の練習が終ったら、今日見せて貰った事を参考にして教えようか…もし、晃彦が良ければだが」
「感謝する。林氏に八時頃まで指南を受ける積りだ。その後でどうだ」
「分かった」
 美鈴は二人の話を黙って聞いて居たが、二人の言っている単語が分からなかったのだろう、首を愛らしく傾げている。そこに顔を洗ったのだろう、顔に水滴が付いている林氏が合流した。果汁を飲みながら林氏は言う。
「昨日よりはフェニシングの腕前は上がって来ていると思います。素晴らしい運動能力と反射神経ですね」
「いえ、先生のお教えの賜物です。お願いが有るのですが聞いて戴けますか」
 林氏は一瞬の躊躇も見せず頷いた。
「この剣で戦いたく思いますので、試合が終るまではずっとお貸し願えませんか。それと、今日も八時までご教授お願い致します」
 頭を下げて頼むと林氏は破顔一笑した。
「お易い御用です。フェニシングは剣の癖が有りますから。熱心な加藤様の事、私や美鈴が居なくても練習されるお積りでしょう。八時までの教授については、私だけでは荷が重すぎるので、美鈴と交代で宜しいですかな」
「勿論です。有り難う御座います」
 片桐が自分の飲み干したグラスに果汁を注いで呉れた。さり気無くグラスを持っている自分の指に、片桐の指が重なった。――自分を気遣い、力付けてくれるような刹那の接触だった。


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 本編は下記リンクから始まっています。暇で暇で仕方の無い時にでも読んで下されば嬉しいです!!




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さて、ホモ☆トリビアは、何だか好評を頂きまして、「それ専用の書庫を作ってみれば」とのコメントも頂きました~!
現在、管理人は多忙を極めているため、新しい書庫は作られないのですが、「くつろぎの空間」書庫にて、ホモ☆トリビアを扱ってみようかなと密かな野望。ただ、今は更新と皆様への訪問を辛うじてこなしている状態ですので、小説を優先します。

さて、私は職業柄、色々な本を読みます。今日は仕事中にちょっと時間が空いたので、暇つぶしに「平家物語」を読んでおりました。読んだところは「(木曽)「義仲最期」「敦盛最期」「幼帝入水」←死ぬ話ばっか…
 
ホモ☆トリビアで「戦場には女連れていけなかったからそういうこと(ホモ)も有ったのでしょうね」とのコメントを頂きました。「平家物語」では巴御前(義仲の愛人)は男顔負けの強さでして…戦場に兵力として参加していますね。ただ、木曽義仲がいよいよ…となった時、「お前は女だから、逃げろ」と言われ、戦線を離脱しますが…ちなみに巴御前の兄は、違った戦場で戦い、戦死する積りだったのを、義仲の身を案じて義仲の戦っている場所までやって来ます。彼を義仲も探しに行こうとしてました。それで、死ぬ時は一緒だとの約束があったことが明かされます。戦いますが圧倒的な源氏の軍勢に、「貴方(義仲)の首を源氏方の名の有る武将ならともかく、雑兵には討ち取られたくない。ここは私が防ぎますから、林の中で自害して下さい」と頼んでますが、「いや、死ぬなら一緒が良い」と義仲は言い返しますが、結局は彼の言うとおりに林の中で自害します。それを知ってから自分も自害するという…。この二人…本当に主従愛だけだったのか気になります。




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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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