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がんじがらめの愛 続 蜜月編ー11


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 数十分の休憩の後、片桐が物珍しそうにフェニシング用の剣を手に取った。
「随分、軽い物なのだな。それに良く撓る」
 両手で確かめている。
「竹刀とは全く違う…。これでは晃彦も勝手が違って難しかっただろう」
「ああ、最初はどうしようかと思った…」
 正直に言うと、片桐は神妙そうに頷いた。
――自分のせいで――と彼が思わない内に強いて快活に言った。
「倫敦に行けば、学生も体育の単位に含まれるそうだから…今の内に練習しておくのも悪く無いと思う」
「そうだな…」
 そう言って、チラリと練習場の片隅で見守っている英吉利人に視線を流す。
「晃彦は、あの人に見覚えがないのだな」
「先程も言った通りだ。全く覚えは無い」
 英吉利人で知り合いはそうそう居ない。日本で教えて貰っていた家庭教師と、この船で顔見知りになった人間くらいだ。それは片桐も同じだろう。いや、片桐の方が日本の社交界に出て居なかった分、余計に世界は狭い筈だ。社交界では外国人は尊重される。
「顔だけは、どこかで見た覚えがあるのだが…」
 そう呟いてから、気持ちを切り替える様に頭を一振りすると、剣を構えた。
「フェニシングは初めてだからお手柔らかに」
 彼はそう言って見よう見真似で剣を構えた。
 彼の姿勢は独特で、林氏とも美鈴とも異なって居た。上半身は直線的な剣道の構えだが、腰から下、特に足の構えが違って居る。腰も良く言えば柔軟な構え、悪く言えば落ち着きのない構えだった。
「その構えは、剣道には無いな…」
 そう指摘すると、彼は無邪気に笑った。
「今の剣道には無い構えだ。柳生家の剣道の初期に使われていたものだと師匠に聞いた事が有る。弱法師の構えという千年も前から伝わっていたものだそうだ。師匠はそういう昔の構えを教えて呉れた。これをフェニシングに応用出来ないかをずっと考えて居た。昔の剣法に詳しい師匠に師事して良かったと今は思う。晃彦に教える事が出来るのだから」
 剣道も奥が深いと沁み沁み思った。
「まずは剣道の正式な構えで行ってみよう」
 ウイリアムに聞こえるように片桐は行った。謎の英吉利人は興味深そうに見詰めている。
 剣は異なっても基本は同じだ。少し剣が軽く、そして剣先が撓うと思えば良い。
 片桐も、先程の構えではなく全体を直立して立ち会って来る。彼の剣先は流石に鋭いものだったが、辛うじて受け流すと、肩先に突きを入れた。勿論、剣先にはガードが付いているので危険ではない。
「流石だな」
 汗を袖で拭いながら片桐が言った。自分は美鈴の特訓のお陰か顔には汗をかいて居なかった。
「では、師匠から教わった構えを見せる。多分こちらは晃彦の予想を超えるものだから、心して見て欲しい」
 そう言って先程の姿勢に戻った。こちらは変幻自在に突きが来る。林親子の指南とはまた違った方向から剣先が飛び出して来た。三回に一回は突きが入った。避けるので精一杯なのだ。
――矢張り、足の構えが違うのだな――
 そう思って、彼の身体のしなやかな動きを視界で捉え、次は何処に突きが来るかを剣先ではなく全身を凝視する事に拠って捕捉しようとした。この辺りの事はフェニシングと似ている。
 片桐の突きが入らなくなる頃、ふと時計を見れば、10時を過ぎていた。
「もう、こんな時間だ。そろそろお開きにしよう」
 そう声を掛けると、片桐も我に返った表情を浮かべる。
 今までは、片桐の構えに集中していて気づかなかったが、練習場にはウイリアムが居た。
「まだ、いらっしゃったのですか」
 汗を拭きながら片桐が傍に寄り話しかけた。
「良いものを見せてもらった。だが、何故こんなに練習するのかね」
 下町訛りの全く無い言葉遣いに感心して、これまでの経緯を全て説明する事にした。これほどの長い時間、練習を見て呉れた事に関する御礼の積りも有って。
「そうか…、試合の日が楽しみだ。日本の武道に関する知識はかのシャーロック・ホームズ以来、英吉利人としてはとても興味深い。お休み、良い夜を」
 そう言って立ち去って行った。
 自室に戻ると、すぐに二人して浴室に入った。自分は顔にこそ汗をかいていなかったが、全身は汗でしどどに濡れている。片桐も洗面台で顔を洗い、全裸になって浴槽に来て呉れた。自分も全裸で熱い湯船に浸かっていた。
「一緒に入ろう」
 そう誘うと、顔を上気させながらも掛け湯をし、浴槽に入って来る。
 向かい合わせに座り、お互いが突きを入れて赤く成って居る所を見る。
 片桐は、上半身を折るようにして、自分の入れた突きの箇所を舌で清めるように舐めて呉れた。同じ事を彼にも施す。――この赤味が明日には良くなっているようにとの願いを込めて――
 多分彼も同じ気持ちで居るようだ。
「久しぶりに本気で運動をしたので、些か疲れた」
 剣道では掛け声を上げるが、フェニシングは無言だ。その為、普通に話す事が出来た。
「今日は、冷水を浴びてから大人しく眠ろう」
 そう提案すると、片桐は暫く無言だったが大人しく頷いた。
 その代わり、目眩のする唇で交合しているかのような口付けを交わした。

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ココでは書けませんので、別書庫でそのうち(ってイツ?)公開したいと思っています。
ウイリアム氏の件ではミスリードに引っかかって下さる方がいらっしゃいまして…ちょっと嬉しい今日この頃です~!


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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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