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「気分は、下克上。」第二章ー24



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 紫煙の漂って行く様子を見やって阿部士長は遠い目をする。
「もともと、香川君は、学生の時から救急外来に勉強にやって来ていた。ここは御覧の通り戦場でしょ」
 個室なので誰も聞いている気遣いはないはずだが、阿部士長は声を落とす。
「戦場なんで、奇麗事だけでは済まないわ。例えば、医師国家試験に合格していない人間でもメス捌きが確かならば、最悪の場合任せることもなかったとは言わない」
 そう言って悪戯っぽく微笑む。
 士長が誰のことを指しているのかは明らかだ。
「切羽詰っていた時に彼しか手の空いているメスを握れる人間が居なかった時、ツイ頼んでしまったのよね。すると、素晴らしいメス捌きを見せてくれた。そして、死亡する確率が100%に近かった患者さんが助かった。
 それからは当時の士長…ここは医師よりも権力が有る特殊な場所。その人が彼に難しい症例を頼むことになった。上に上げる報告書の執刀医は別の医師として記述があれば秘密は守れる。
 彼もそれは法律に抵触していることは知っていたけど、『目の前に助かる命があるのに、手をこまねいて見ているわけには…』と、もしバレたら犯罪者になるのを覚悟の上で手伝ってくれていた」
 その言葉を聞いて祐樹は小倉さんのことを思い出す。確かに香川教授はお金や権力のために手術をしているわけではない。それが彼の考え方なのだろう。
 頷いて先を促す。
「いつの間にか、彼のメス捌きや的確な判断に心酔した私は、手が空いている限り、彼のヘルプに付くようになっていた。メスの動きを見るだけで体調とか精神状態までが分かるようになっていたの。これは、1人のドクターのメス捌きをずっと見詰めていれば誰でも分かることなのだけど、士長になったらそんな暇は無くなったわ。
 まぁ、それはいいのだけど、ある日、極端にメスの冴えが無くなったことに気付いたの。体調が悪いのかと思ったけれども、そうでもなさそう。失恋でもしたのかな?と思ったわ」
 性格はともかくあんなに顔とスタイルの良い香川教授でも失恋をすることもあるのだろうか?
「それはいつ頃のことですか?」
「彼が卒業する学年だった時だったかと思うわ」
 卒業するから別れを告げられて動揺したのかと思う。
 彼が6回生の時、祐樹は4回生…、その時に何かが有った…と思い出そうとする。
 思い出した。「グレイス」に初めて行った頃がその年だった。あの頃の自分はアキさんとの恋愛を楽しんでいたことを思い出す。まぁ、あの人の場合は性格に難があったが。
 そこでふと、引っ掛かりを覚えた。あの時自分は何か印象に残る出来事が有ったハズだ。
「それからの香川君はほとんど、条件反射に近い感じでメスを握っていた。それでも、天賦の才能のせいで失敗はなかったけれども…何が有ったのかしばらく不思議に思ってた。その後、医師国家試験に合格してアメリカに行ってしまったけれども」
 そんなことがあったのかと興味深く聞いていたが、心にトゲが刺さったような不可思議な気持ちがする。
 その時阿部士長のデスクの上の電話が鳴り、彼女は話し出した。
「分かりました。すぐにそちらに向かうようにお伝えいたします」
 最後の阿部士長の敬語の使い方がヘンだと思った。自分の部下なら「お伝えいたします」とは言わないだろう。
「山科副病院長から電話があったわ。直ぐに先生に部屋まで来て欲しいと伝言」
 ここは大学病院なので、当然病院長が居る。病院長は斉藤教授が自分のハクをつけるためだけにお飾りで就任している。山科副病院長は教授ではないが<大学でのヒエラルキーは当然、斉藤教授の方が高い。>大学病院一の権力者だ。ちなみに齋藤医学部長とは犬猿の仲だ。歳も同じで、専門も同じだった二人は教授選で熾烈な争いの結果、齋藤先生が勝利した。が、山科病院長は医師には珍しくMBA(経営学修士)を取得して病院長に収まって経営に携わり、水面下では齋藤医学部長とバトル飽きずにまだ行っているというウワサだ。どちらが偉いかは、簡単に説明することは出来ないくらいの大物だ。山科副病院長からすれば香川教授すら部下の一人でしかない。斉藤教授も内心では「犬猿の仲」だと思っているが、第三者が見たら仲良しに見えるだろう。大学病院とは「狐と狸の化かしあい」の面が強い。
 そんな雲の上の人間が、どうして祐樹のような下っ端を呼ぶのだろうか?言うなれば、社長が平社員を名指しで呼ぶのと同じなのだから。
 呼び出される心当りも全くない。
 一抹の不安を感じながら、救急救命室を後にした。
























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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
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