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◆ブログ一周年記念企画◆「がんじがらめの愛」倫敦編。健全(なのか?)版



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 このお話(小説以下なので「お話」です)は現在好評(なのか?)連載中の「気分は、下克上。」の前に書いたお話の続きです。「一周年企画の企画モノ、何がいいですか?」とコメント欄や、親しいブロ友様に問い合わせて、その結果、「がんじがらめの愛」がいいのでは?というご意見が多かったので、そうしました。
 ただ、今連載中の「気分は、下克上。」に頭が行っている状態なので細部が異なったり、当時の文体に近づけるように努力はしましたが、「あれ?つじつま合ってない??」と言われる悪寒、100%です。が、膨大な(って自分が書いたクセに)過去記事を全部読むのはちょっと、リアル生活が邪魔をしておりまして(TT)なので、お祭り企画ということで細かい点は、スルーして下さいませ(切望!!)今回はHシーンの描写はない「可愛いお話」を目指しました。
 現在、リアル生活でも、ブログ生活でも凹むことが多発しており、ブログ開設一周年記念には、「健全編」「H編」をアップして、さらに今作っている「お話」もアップしようと目論んでいましたが、、どうやら「健全編」とこれから書く「気分は~」はアップ出来そうなのですが、「H編」は今日中には無理だと判断しました。申し訳ありません!
 
    


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 英吉利の倫敦に着いてから片桐の顔は目に見えて明るくなった。そのことは素直に喜ばしいことだったが…
 下宿先…といっても、元貿易会社社長の豪邸で、その社長が亡くなった後、未亡人が道楽半分に有り余った部屋を身元の確かな外国人に貸しているという場所だった。
 当然、防音や暖房はしっかり効いて居る。
「どの部屋を選びますか」
 そう聞かれ、思わずダブルベッドの部屋を指指そうとしたが、片桐に止められた。
 倫敦大学で友人になった人間をこの部屋に招待することもあるのだから片桐の意見が正しいと、自分を戒めた。
 流石に貿易で財を成しただけあり、この邸宅は日本の自分の屋敷よりも大きいのではないかと思う。ベッドも大振りだった。
 今は英吉利時間の午前12時。ちなみに日付が変わって日曜日になっていた。
 シングルベットの一つは使われずに、充足した二人は抱き合っていた。行為の後でシャワーを浴びて汗などを流したのだが、二人とも服を着る気になれずに二人して抱き合っている。
 情事の後、片桐の目の潤みと目蓋の紅色が壮絶な色気を孕んでいる。その目つきにゾクリと身体の芯が熱くなる。
「晃彦、たまにはオレにさせてくれてもいいだろう」
「ダメだ。これは俺の楽しみなのだから」
「オレだって、出来ると思う。それとも晃彦はオレが出来ないとでも思っているのか」
 少し拗ねたような囁きが耳朶を擽る。
「そんな事は…ない。立派に出来ると思って居る」
「本当か。ではオレにさせてくれ」
「駄目だ。これは俺の楽しみなのだから」
「晃彦はずるい…」
 拗ねた口調で言いながらも、唇に指を当てる片桐に微笑みかけ、口付けを送ろうとした。
 すると、しなやかな裸体が腕から逃れ、手では届かない場所に移動した。
「折角キスしたかったのに…」
 恨みがましく呟くと、片桐は悪戯っぽい笑顔を浮かべた。
「唇と晃彦のソコにキスするから、だからオレにさせてくれ」
 唇はともかく、彼からの積極的なソコへのキスは初めてだ。そんなにしたかったのかと思う。
「分かった。それ程したいなら、片桐の希望を叶えよう」

 諸手を上げて降参した。
 翌朝、いつもの通り7時に起きると、片桐は部屋に居なかった。それほどしたかったのかと少し笑いが零れる。部屋で朝の支度を調えると普段着に着替えて階下に下りる。
 案の定彼は台所に居た。真剣に取り組んでいるのが後姿からも窺える。
「お早う。どうだ。ちゃんと出来ているのか」
 集中していたのだろう。大きく肩が震え、「あっ!」という声がした。
 視界には包丁は見当たらない。刃物がない事に安堵して、後ろから覗き込んだ。
 卵が6つも無残に割れて卵の殻と中身が一緒になってボールに入っている。ついでにゴミ入れを見ると推定10個の元卵が捨てられていた。卵の殻を潰してしまった残骸らしい。
「だから言っただろう…。お前には無理だと…ボールの中身で何を作ろうとしていた」
「オムレットを…」
 自分の失敗は分かっているらしく、悄然とした口調だった。
「そのボールの中身でオムレットを作ると、口当たりは最悪だな…」
 それも分かっているらしく、未練がましく卵の殻を菜箸で取っていく片桐が妙に健気で、そっと後ろから抱き締めた。日曜は下宿の女主人が教会に行く。他の下宿人はそれぞれ食事を作ろうとはせずに、テイクアウトの朝食を買っているのは周知の事実だ。
「オムレットと何を作ろうとしていた」
 耳元で囁くと、見る間に耳たぶが紅くなる。
「キャベツ炒めだ。でもどうしても上手くいかなかった…」
 そう言えば、シンクにキャベツが転がっている。キャベツの葉を一枚一枚剥いて、包丁で切ったらしいが、如何せんキャベツの葉脈で太い部分を切るという発想は浮かばなかったようだ。
 充分手先は器用で、記憶力も応用力もある片桐なのに、料理は苦手分野らしい。
 尤も、自分達の身分では男性が自分で料理を作る機会など皆無なのだから当たり前と言えば当たり前なのだが。しかし、こんなこともあろうかと、親友の三條と婚約が決まった片桐の妹の華子嬢に最低限の料理は習って来ていた。兄である片桐には内緒で。彼女は学習院の女子部に通っているのだから良妻賢母の教育は受けている。その彼女直伝の料理なので、片桐の口にも合う筈だった。
「分かった。オムレットとキャベツの炒め物だな。その間にミセスが用意してくれたミルクとパンを出しておいてくれ」
 そう言ってキャベツを裏返し、包丁で芯を丸く切り取ってから、四分の一程度に切った。その後、目立つ芯の部分を切って冷蔵庫を開け、牛肉を取り出し強火で炒めてキャベツを入れた。片桐の作りかけだったボールの卵は気の毒に思ったが捨てて、ボールの縁で卵を割る。それに牛乳を入れ充分にかき回してから熱したフライパンに入れる。冷蔵庫の中にチーズが有ったので、オムレットの具にすることに決めた。
「ああっ」
 調子よく調理に集中していると、片桐の叫びが聞こえた。
「どうした」
「ミルクが膨らんで、零れてしまった…」
 心底落ち込んだ声に、余程朝ご飯が作りたかったのだな…と思う。
「大丈夫だ。ちゃんと飲めるから…」
「そうなのか…それなら、いい」
 そう言って微笑んだ。
 その微笑一つで、キッチンの惨状の掃除も苦にはならない。
「食事が終われば、どこかに行かないか」
 片桐は落ち込むと相当長く落ち込むタイプだ。徐々に改善されている様では有るのだが。
「そうだな、倫敦塔に行きたい。あそこには甲冑があると聞いた」
 飛び切りの笑顔が向けられる。どうやら気を逸らす事には成功したらしい。
 朝食が済むと、――片付けは自分1人でした。片桐を巻き込むともっと酷く成る様な気がした――二人して、地下電気に乗った。地下を走る鉄道のことだ。二人とも珍しいものには物怖じしないので、夏目先生のように嫌な感じは受けない。
 倫敦塔で甲冑を見る。江戸時代のものらしいが、どこの大名家から流出したのかは残念ながら二人とも分からなかった。多分わざとだろう、家紋が消されていたからだ。逼迫した武家が売ったに違いない。その恥のために家紋を消したのだろう。隣の片桐は一つ間違えば同じように先祖代々の物を売る生活を余儀なくされて居た筈だった。多分そのことを考えているのだろう、表情が暗い。
 このエリアに長く立ち止まる人間は居なかった。人が居ないのを確かめて、手をしっかりと繋ぐ。強い力で握り返された。
 倫敦は思っていた以上に寒い。倫敦塔も風が入ってくる。
 甲冑が置いてある区画から離れる時も、外套のポケットの中に片桐の手を入れて暖めていた。全く人の居ない所で、反対側の手を握った。思っていた通り、冷たかったので息を吹きかけて暖める。気持ち良さそうに微笑んでいた片桐は周囲を見回すと、熱い口付けを送ってくれた。心ごとかんじがらめにされるようなとろけるような接吻だった。


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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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