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「がんじがらめの愛」第二章-17

「園遊会の次の日、晃彦の顔は翳っていた。いつもは笑って居ない時は平静な顔をしていただろう。御両親の叱責がかなり厳しかった事くらいオレも良く分かった。多分オレの家族もそうするだろうから…だから離れた。離れて見ているくらいは許されると思った。同じクラスなのだから。オレと話さなくなってからも晃彦がこちらを見て居る事も感じていた。
 オレも気付かれないように見ていた。園遊会の時もそうだ。晃彦の姿をついつい目で追ってしまっていた。他の方も沢山いらしたが、お綺麗な令嬢方よりも、晃彦の方に目を奪われていた。晃彦がオレの方を見ると堪らない気持ちになった」
 三條の言っていたのはこの事だったのかと思った。彼は急に真剣な顔をして、身動きした。
「晃彦には謝らなければならない事がある。一つ嘘を付いた」
「嘘?」
「絢子様の事だ。手紙を戴いた時、『高貴な辺りからの戯れ文だから御断りすると使者の方に言った。』確かそんな事を言った」
「ああ、その様な事を言っていた」
「あれは事実では無い。本当は御返事をしたためた。『自由恋愛に憧れを持つのは姫様御1人では御座いません。私にも好きな人が居ります。だから恐れ多い事では有りますがお心には沿いかねます』と。
 絢子様は御返事を華子にことづけた。その御文には『貴方の自由恋愛の方は幸せですわね。わたくしの事なら御心配には及びません。もうこれ以上、余計な言動をして片桐様のお心を煩わせませんわ。その御方とお幸せに』その御手紙を最後に御宮家からは何も仰って来ない。その後、絢子様は華子と親しくさせて戴いているようだが」
 これまでの片桐の言動からして、相手は分かる。しかし、それを本人の口から聞いてみたかった。
「お前の自由恋愛の相手は誰だ」
 つい笑ってしまった。彼も微笑んだ。
「今、一番近くに居る人間だ」
 そう言うと、片桐は手を伸ばし、自分の手と繋いだ。
「あの時は血が凍る思いがした。お前が手の届かない場所に行ってしまうのではないかと」
 率直な心情を吐露する。片桐は、嬉しそうに微笑んだ。
「しかし、絢子様の件で三條の屋敷に呼び出した時、お前は緊張していただろう。俺はてっきり絢子様の件で緊張しているのだと思っていた」
 内臓を経由して魂の一部が触れ合った今となっては、それまでは遠慮をして聞きたくても我慢していた事も聞く事が出来るようになった。
「ああ、あの時…か。三條君の呼び出しは、てっきり晃彦が告白をしてくれるものだと思い込んだ。絢子様の件など頭の中には無かった。告白されてしまえばきっぱりと断る事が出来るかどうか自信が無かったから」
「しかし、一回目の時は断わられた。あれは何故だ」


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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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