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「気分は、下克上。」第十一章-16






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 自分達は鈴木さんのために来たのにそんな越権行為をしてしまっていいのだろうかとチラリと救急救命室を一瞥する。
 北教授はCT画像を一目見てからこの部屋の医師達を別人のような鋭い目でスキャンするように見た。
「宜しくお願いします」
 北教授は柏木先生と祐樹に会釈する。阿部士長も納得したような顔で頷いている。
 そういえば…大腿骨の整復と血管を得意分野にしている先生の姿が見えない。
「鈴木さんの件、宜しくお願いします」
「血液採取なら、長岡先生にお願いする。また万が一の時は私が責任を持って対処するから」
 香川教授は長岡先生を一瞬懸念を込めた眼差しで見た後に、怜悧な表情で言い切った。教授命令――しかも二人もだ――自分達がするしかないだろう。
 柏木先生もここでの手術は初めてのハズだ。祐樹が率先しなければならないと思う。
「下半身の血流を遮断して、分単位で血管から骨を抜き、その後縫合。その後で大腿骨整復という順序で構いませんか?」
 あくまで上司は香川教授だ。彼の方を見てそう言った。もし違っていたなら誰かからの制止の声が掛かるだろうから。
「ああ、そうしてくれ」
 北教授が決然と言った。その言葉に部屋中が動き出す。阿部士長の機敏な視線の動きにつれて、部屋の人員配置が決まる。その様子は流石に救急救命室に君臨しているだけのことはある。
 CT画像を見て素早くメスを入れる。その前からこの部屋に立ちこめていた血の臭いがより一層増す。
 鈴木さんは大丈夫なのかと、患者さんに集中する前に視線で確認する。香川教授と北教授が鈴木さんの様子を確認している。そして長岡先生が真っ青な顔をして、それでも気丈に血液採取用のシリンジを持って待機している。教授は白衣のポケットからメモを取り出し何かを書く準備をしながら祐樹の視線を静かに受け止める。
 その眼差しに一度強く頷いてから、患者に集中した。
 柏木先生も血管のことは専門だが、それはあくまで外傷がない時だ。特に大腿骨の血管の採取は、香川教授が心臓外科の教授になってからのことだ。前任者の佐々木教授とは術式が異なっていたので。
 だが、北教授の実力は知らないが、この部屋にいる先生達よりは熟練しているハズだ。そう思って補佐をお願いする旨を視線で知らせた。流石に外科医――と言ってもこの部屋に居る医師の中で専門が外科ではないのは長岡先生だけだが――らしく思い切りは良い。祐樹の視線に決然と応える。祐樹の方が救急救命室に慣れていることは柏木先生も良く知っている。当たり前のように――これもプライドだけは高い医師にはなかなか出来ないことなのだが――助手の位置に立つ。
 出血が多いのが大腿骨骨折の厄介な点だ。処置は時間との戦いになる。迅速な処置を試みたのだが、心拍数が徐々に弱まって行く。額に脂汗が滴って行くのが分かる。通常の手術室ではナースが拭き取ってくれるものだが、ここではそんな親切なことは期待出来ない。
「処置終わりました」
 血管を縫合した後に下半身の血流を戻す。時間は想定内だったが、出血が酷かったのか心臓が動かない。脂汗が背中を伝うのが分かった。
 阿部士長が切迫した声で電気カウンター係りのナースに声を掛けた。
「待って下さい。このカンフルを一度使ってみて下さい」
 少しオドオドした声で制止の声がする。この声の主は…長岡先生だ。
 確かに強心剤は心臓の血管を劇的に広げる働きをする。どちらにすべきか香川教授の顔を見る。
 北教授の表情を確認してから香川教授が静謐な声で言った。
「一度こちらのカンフル注射を。それで駄目なら電気カウンターで」
 彼は長岡先生が差し出した一番右のものではなく、その次のシリンジを持って近づいて来た。
 祐樹は個人的には外科的アプローチである電気カウンターの方が有効では?と思うが、教授命令だ。彼の白い指からシリンジを受け取る。彼の指も緊張のためか少し冷たい。
 長岡先生のスペシャルアンプルを注射する。劇的に心拍数が跳ね上がった。
 近くに居た香川教授の顔を見ると、彼も喜色と感嘆の表情を浮かべている。見守っていた医師たちやナース達も驚いたようだった。北教授も興味深そうな顔をしている。
 長岡先生だけは真っ青な顔をしているが――多分手術を生で見るのは学生時代以来なのだろう――想定内とでも言いたそうな表情を浮かべている。鈴木さんの様子を一瞥する。異状がないか確かめるために。彼は何か考えを巡らすように黙って立っていた。もし異状が有れば、香川教授は自分には近づいて来なかっただろうとフト思った。
 内科的アプローチも悪くないな…とちらりと思った後、骨折の整復に掛かる。こうなれば峠は越えたのだから。
「処置終了、ICUに回して下さい」
 そう言うと、長岡先生が緊張の糸が切れたかのようにヘタリと床に座り込んだ。律儀にも鈴木さんのだろう…血液を入れたシリンジを割れないように高く掲げながら。
 その横に居る香川教授は手でそのシリンジを受け取りながら満足そうに端整な微笑を浮かべていた。
 
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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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