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「気分は、下克上。」旅行編-24



凸凹画像を二つクリックして別窓から読んで下さると嬉しいです。感涙の涙が川になります~!凸凹
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 タクシーの中から窓を眺める。ガイドブックやネットで調べていた通り、この街は南国の開放的な異国情緒と、そして清潔な佇まいが印象的だった。ゴミを路上に落とすと罰金刑というお国柄のせいかもしれないが。
 彼の横顔を眺める。彼も興味深そうに車窓を見ていたが、祐樹の視線を敏感に感じたのか、祐樹の顔を見て微笑む。何の屈託もない楽しそうな表情と眼差しに宿っている彼の愛情の灯火が鮮やかだった。南国の太陽の光にも負けないほどに。
 先ほどから路上を観察していたが、同性で手を繋いでいる人が驚くほど多い。日本なら若い女性しか雰囲気的に許されない行為だが、ここでは違うらしい。そっと彼の手の甲に自分の掌を重ねた。彼の指はこの国の気温や湿度に影響されないらしく、いつもと同じ心地よい冷たさを祐樹にもたらす。
 彼は目蓋の上に朱を刷いて気持ち良さそうに目を閉じていた。それに気を良くして指の悪戯を続行する。ますます朱色が濃くなる彼の顔を飽かず見詰めていた。
 タクシーの車輪がアスファルトから砂利の感触に変わった。日本で言う私道に入ったのかな?と思って窓に視線を移すと白亜のホテルが目の前に有った。
 彼も艶やかに染まった瞳を開ける。運転手さんがメーターを指差した。祐樹はポケットから空港で抜かりなく両替していたシンガポールドルを取り出そうとしたが、彼の方が素早い動作で支払ってくれている。どうして祐樹が出せなかったのか、彼の財布を見て納得した。いつもの財布ではなく、別の財布――同じブランドのロゴが付いているが。ただ、彼はいわゆるブランド志向ではなく買い物に行ってあれこれと探す手間を省いて同じブランドで購入し続けているのは知っている――から出していた。きっと、いつもの財布には日本円が入っており、今彼が手にしている財布にはシンガポールドルしか入っていないのだろう。流石にアメリカで生活していただけのことはあると感心した。ただ、祐樹が財布に日本円とシンガポールドルを何も考えずに突っ込んでしまっていただけかもしれないが。
「有り難うございます。やはり初めての海外旅行なので…不慣れです」
 頭に手をやって微笑むと、極上の満足げな笑みが返された。
 タクシーの運転手さんがスーツ・ケースを出してくれる。宿泊客だと分かったらしい。 ホテルの玄関に立っていたインド人と思しきホテルマンがスーツ・ケースを運んでくれる。
 えっと、チップは支払わなくて良かったのだな…と詰め込んだ知識を総動員させた。
 ホテルはコロニアム形式とでもいうのだろうか?白い建物が印象的だった。
 ロビーに入ると、クーラーの冷気が冷たいほどだった。その気温の落差に驚くが、この国では涼しいことがステイタスなのかもしれないなと思う。フロントに行って宿泊手続きをすることにした。流石にホテルで働くスタッフ――特にフロント係――は流暢な英語を話している。祐樹としては、彼の英語が聞ける滅多にない機会だと思ってじっと耳を傾けていた。その英語は海外、主にアメリカの学会の様子を映した画像のアメリカ人の発表と同じような発音だった。何しろ研修医の身分では海外学会に行くという機会は皆無なので。
 フロントマンと最後はジョークでも言ったのか、笑いながら祐樹にパスポート番号などを記入する用紙を手渡してくれた。
 このホテルは宿泊客でない観光客も大勢出入りする場所だ。宿泊客エリアに入るためか大振りの旧式な鍵を渡された。祐樹は、手荷物――まだ残っている長岡先生スペシャルアンプルだ――が嵩張るため、身軽な彼が鍵を持って先を歩く。ホテルマンがスーツ・ケースを持ってその後に続く。中庭も蘭や、祐樹は名前を知らなかったが白い花弁の中央に黄色の小さな円形が印象的な花がある。日本では見られない風景に「ああ、外国に来たのだな…」と実感する。
 どうやらその鍵が部屋の鍵でもあったようだ。ホテルマンがスーツ・ケースを置いて去った後も、鍵は彼が持っている。
 部屋は落ち着いた佇まいで、木目調がメインである2人の逢瀬のホテルとは違って白い雰囲気だった。忌忌しい手荷物を置いて、痺れる指をさすっていると、心配そうな彼がそっと近くに歩み寄ってきた。いつものようなしなやかで涼しげな動作だった。
 祐樹の手をそっと持ち上げる。職業的な眼差しで見た後に安堵の表情を浮かべる。
「傷にはなっていない。消毒の必要はない…な。冷やせば大丈夫だ」
 それは祐樹も分かっていたが、彼の心遣いが嬉しい。
「冷やして下さいませんか?貴方の冷たくて気持ちの良い指で…」
 彼は仄かに上気した表情で祐樹の掌を両手で包む。空いている片方の手で彼の肩を引き寄せた。何をされるか分かったのか、彼は顔を上げて瞳を閉じた。その表情も旅の解放感からか、いつもより薄紅色の膜が濃い。冷たい唇をそっと塞ぐ。唇の感触を味わっていると、待ちきれないかのように彼が少し口を開けて舌で唇を舐めてくれる。その舌先を唇で強く挟むと、彼の尖った肩先が跳ねた。しなやかな肢体も微弱に震えている。恐怖ではなく快感のために。
 舌を絡ませてお互いの唾液を交換する。歯列を擽ってから上顎に舌で愛撫を加えると彼の身体の力が抜けたようで、祐樹の身体に彼の肢体が凭れかかった。それでも律儀に手は包んだままなのが彼らしい動作だった。
 呼吸をするために僅かに唇を離した。彼の吐息が薔薇色に染まっている。彼の欲情の証だった。
 今すぐ、ベット・ルームに行っても良かったが…祐樹もそうしたいと切望していたが、彼は焦らせば焦らすほど快感が増すタイプだ。
 彼の方から唇が近付き、キスが深まる。触れ合った場所から湿った音が淫靡に漏れる。白く清潔な部屋とのミスマッチが互いの情動を深める。彼は上着こそ脱いでいたものの、ネクタイとワイシャツはきちんと着ている。
 ネクタイを解き、ワイシャツのボタンを上から外していく。
 彼の腕の力が強くなる。彼の唇が期待にわななくように震え、こくりと2人分が混じりあった唾液を飲み干す音がした。
 彼の弾力のある白い肌が徐々に露わになる。彼のくっきりと見える鎖骨の上に唇を落とす。少し色あせた情痕に新たな花を咲かせる作業に没頭した。
 彼の薔薇色に染まった幾分掠れた声が聞こえた。
「祐樹…ベッドに…」
 その清楚で淫らな声に尾てい骨まで電流が走った。


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 次回、18禁が書きたいなっと思っていたのですが、本編が多分18禁のため…重複するのも流石にマズいだろうと健全(?)に行きます。結構読者様の期待を焦らしてしまっているような。
 本編で「教授をアメリカに行かせないで~」とコメントが沢山寄せられて、一瞬、ホントに行かせようかと思いました…が、プロット(らしきもの)にはないので諦めましたが。
 「下克上」も続けて欲しいという読者様の要望が多いのですが、次作も控えていますし、さてどうしたものかと思案中です。
 コメント返しは物理的に不可能(多分、それをすると、冗談ではなく救急車のお世話になりそう)にも関わらず、毎日コメント寄せてくださる読者様がいらっしゃって、それが更新の支えになっております~!もちろん村ポチも!有り難うございます。感謝を込めて。今回もフラヘロっと更新のため、(しかもホテルの描写は私の怪しげな記憶からしか搾り出せない)「ホントのRホテルじゃない!」とお思いの方、誠にスミマセン!!
http://x4.cyber-ninja.jp/bin/ll?05829340n
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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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