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「がんじがらめの愛」第一章-2

 学習院は、皇族・華族の子弟のために設立された学校だ。平民はよほどのことが無い限り入学は不可能だ。華族は、上から公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵に分類される。明治維新で功績を挙げたものは功績次第で爵位を与えられる。また、このような分類方法もある。公家華族と武家家族だ。公家華族は代々天皇陛下に仕えてきた貴族が爵位を与えられる。
 武家華族は、大名家の中で明治維新前後に功績が有った人間は上位を与えられ、逆賊になった大名は下位を与えられた。晃彦も片桐も武家華族だ。
 華族は年金が国から爵位に応じて支給され、税金も納付する必要はない。華族の暮らしに見合った生活をしている限り豊かな生活が保証される。平民から見ると華族は特別であり話し方から生活の有様まで別世界だ。接点もあまり無い。有るとすれば使用人や出入りの商人くらいなものだ。
 晃彦は物心ついてから、自分の生活を当たり前のように感じていた。洋館に住み、父の後を継いで立派な加藤侯爵となることや、そのためには勉学と運動に励み華族らしいマナァを学ぶことが今の自分に出来ることだと思っていた。そのために努力はしていた。勉学も運動も学年で1番か2番だった。
以前、廊下に張り出された順位を見て、三條は、
「君が1位か。で、2位は、片桐君か。彼も努力家だ」
 と笑う。彼は公家華族のためか人が良い。
「片桐には、絶対に負けられない」
 厳しい顔と冷たい声で言った。
「そうだな、因縁があるからな、確かに負けられないよな。君には。」
 真顔で言った。
「まあ、明治維新など、俺たちには昔の話だが、君や片桐君はそうではないからな…」
「ああ、加藤家は肥前42万石の大名だった。そして、徳川軍と戦った。隠居していた祖父は参陣を望み、父と共に出陣した。東北の大名たちは徳川に味方していたから祖父と父は東北を目指した。その道半ばで会津の城攻めを行った。城の天守閣から鉄砲の弾が跳んできた。それが首に当り祖父は死亡した。落城してから会津藩士に聞くと、その新式鉄砲は藩主しか持っていないという。藩主は片桐徳成、つまりは今の片桐伯爵だ、片桐の父上の」
「祖父様の仇ということだな…」
 真剣な顔をして三條が言う。しかし、このことを打ち明けたのは初めてのことではない。ずっと、父から聞かされていた話なので、折にふれ三條には打ち明けてきた。
「しかし、片桐君には関係の無い話だろ」
「いや、屋敷では片桐の名前を言うことすら出来ない雰囲気だ。父も内心は恨みに思っていることくらい家族のものなら感じるさ」
「そうか。君がそう言うのなら信じよう。俺も片桐の名前を出したのは悪かった。忘れてくれ」
 気分を変えさせるつもりか、晃彦の背中を軽く叩く。

 あいつは敵だ。晃彦が会ったことのない祖父のかたき。









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この小説はフィクションでありファンタジーです。一応、歴史上のことも出て来ていますが、作者の浅学不才により間違いもあると思います。なお、人名は、登場人物は全てフィクションで、ちらっと出てくる人物はノンフィクションです。風習なども調べましたが、至らない点がありましたらお教えください。



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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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