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「気分は、下克上」旅行編-28(15禁) 20万ヒットお礼更新☆






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 情事の痕跡が色濃く残った彼の肢体はいつも以上に色香が薫っていた。
こういう仲になってから2人きりの時は、彼の何気ない指先の動きにすら祐樹の鼓動を早める結果になる、色香を滲ませるようになっていた。おそらく彼は気付いていないだろうが。
「抱いて、バスルームまでお運びしましょうか?」
 弛緩した体を持て余したように動かしている――それもとても艶めかしい動作で――彼を見兼ねて控え目に提案した。南国の太陽は祐樹の皮膚に軽い日焼けの痕を残しているが、彼の薫る白い体は元の色のままで、メラニン色素の量が少ないのかも知れないなと思う。
「いや、大丈夫。1人で歩ける」
 気だるげで艶が零れる動作で起き上がる。その姿を見て祐樹は口の中が酷く乾いた。
 立ち上がった瞬間、彼は瞳を閉じて身体を震わせた。その表情は恍惚の薔薇色に染まっている。
「私が貴方の身体の中に差し上げたモノが太腿を伝っているのでしょう?」
 そんな顔を見ているともう一度彼の肢体を貪りたくなる。その下心を必死に押し隠して事務的な声を出す。
「ああ。そうだ…」
 余韻に浸っているのか彼の声も淫らで清楚という不思議な二律背反の声だった。
「折角の愛の証なのですから、バスルームまで零さないように努力して下さいね」
 目を閉じたまま、彼はコクリと頷く。仕事上では怜悧で冷静な表情しか見せない彼だったが。祐樹といると様々な表情を見せる。最も気に入っている彼の表情は今彼が浮かべているもので。快楽の虜になった余韻を色濃く漂わせた彼の顔は蘭よりも淫らで、そして綺麗だった。その表情と子供のように素直に頷く動作のギャップが祐樹を惑わせる。
 ここはシンガポール一の歴史と格式を誇るホテルの一室だ。日本で祐樹達がしばしば逢瀬に使うRホテル――尤も頭文字は同じだが、全く別のホテルだ――もシックな高級感を感じさせるホテルだが、こちらのホテルは南国の解放感を味わえるようにか、天上も高いし部屋の調度も豪華ではあるが白く纏められた植民地風だった。
「シャワーが届くように、貴方の…私だけに許された場所をもっと開いて下さい」
 後ろ向きになった彼は、先ほど祐樹が味わった場所を長い指で開いている。太腿に滴って、時には珠を作っている祐樹の白濁が、彼の肌を淫らなアクセサリーになっている。
 蘭の色に染まった内壁にも祐樹の白い液体が露のように、真珠のように宿っている。
「さっきも言ったように…全部掻きださないで…欲しい」
 彼の吐息ともつかない声も蘭の色合いだ。
「本当に良いのですか?不快だと思いますが?」
「ああ。いつも祐樹は几帳面に全部掻き出してくれるだろう?翌日は仕事だから仕方ないと思っていたが。
 折角の旅先なのだから、祐樹の余韻に浸りたい」
「分かりました…」
 奥底までは洗わずに、中ほどまでを綺麗に洗い流した。今から観光に行く積りだ。動いているうちに奥底に注いだ体液は彼の秘密の蕾まで滴り落ちるに違いない。
 このホテルは全室がスイートルームだ。居間部分にバスローブのままで落ち着く。彼は長い足をオッドマン付きのリクライニングチェアーに投げ出して前髪をうっとおしそうにかき上げている。シャンプーもしたので水滴も気になるに違いない。
 冷蔵庫に入っていたミネラルウオーターをコップに注いで渡す。彼は薄紅色に染まった笑顔で嬉しげに飲み干していた。祐樹はその残りをボトルのまま飲み干す。情交の後はお互い汗をかくからか、とても水分が欲しくなる。
 彼が飲み干している時に動く咽喉の動きが艶かしい。そしてバスローブの合わせ目から覗く鎖骨の上の情痕も盛りの蘭よりも瑞々しくて妖艶だった。
 しばらく見惚れていたが、祐樹は自分のスーツケースを開けた。自分用の服をホテルのクローゼットに移すついでに、彼のために買ってきた服の包みを取り出す。
「これ…貴方のために私が選びました。普段では着る機会がないでしょうが、この旅行用に…着て下されば嬉しいです」
 心の底から驚いたという顔を浮かべた彼は、次の瞬間に南国の花にも負けない微笑を浮かべた。
「祐樹が私のために?喜んで着る。済まない…私は何も用意していない…」
「そんなこと…気にしないで下さい。たまには私からのプレゼントです。安物ですみませんが…」
 彼は唇を花のように綻ばせ、開けていいか?と聞いた。どうやら情事の気だるさは気にならなくなったらしい。
「貴方の趣味ではないとは分かっているのですが…一度拝見した大学生の格好が忘れられないほど素敵だったので…旅先では、くだけた格好でも良いかと思いまして」
 我ながら言い訳がましく言い募る。いつぞや彼は極秘で病院を脱出する時、居合わせた学生だったか院生だったかの服とそっくりそのまま物々交換した過去がある。彼がいつも着ているのは、フランスでも屈指のブランドの服だった。それでは目立ちすぎるというので救急救命室の阿部士長の咄嗟の判断だった。その学生だか院生だかはラッキーだったに違いない。
 大学生の格好をして現れた彼に祐樹は、そのカジュアルな格好も似合いすぎるほど似合っていたので絶句した過去がある。もちろんいつものスーツ姿も好みだが。
 祐樹が選んだのは、コットンの白い半そでシャツだった。半そでの裾辺りに折り返しがあり、そこは水色と青のストライブ模様になっている。爽やかな雰囲気の彼には絶対に似合うだろうと思っていた。そして、薄い茶色のチノパンと、加工されていない茶色の皮の幅広いベルト。ベルトが存在感を発揮すればするほど彼の細いウエストがよりいっそう目立つだろうという目論みだった。
 嬉しそうにその服を見ていた彼だったが。
「着替える。ここで着替えようか?それとも寝室で?」
 まるで祐樹の心を読んだかのような発言をする。彼の着替えの様子も見ていたいが、折角彼に似合うだろうと思って購入した服一式だ。全部着たところを見たい。
「寝室で着替えて来てください」
 祐樹がプレゼントした服を大切そうに抱えて寝室に入ったと思えば、直ぐに引き返してきてスーツケースを持ってまた姿を消した。
 五分もかからない内に姿を現した彼の格好は、祐樹が予想していた以上に爽やかで、それでいて先ほどの余韻が残っているのか顔や身体のどこそこから濃艶な色香を小出しにして照り映えている。
「似合う…か?」
 祐樹の反応を凝視している彼は少し恥ずかしそうだった。
「とても。私の想像以上に似合ってます」
 祐樹も着替えを済ませていた。その姿を見た彼の表情はますます艶っぽい色香を表情ににじませる。
 というのも、チノパンはお揃いで、シャツは水色という、ペアルックでもないしパッと目には分からないが同じニュアンスの服だったからだ。
「それと…旅行中くらいは良いかと思って…持って来た」
 彼の左手の薬指には指輪が控え目な光を放っている。その左手を祐樹にかざす。
「一度しか身につけて下さらなかったので、てっきりお気に召さなかったのかと思っていました」
 驚きの余り声が掠れた。祐樹が彼に渡した指輪だった、それもいわく付きの。
「ずっと肌身離さず持ってはいた。しかし、病院でするわけにはいかないし、そうかと言ってマンションの部屋でだけするというのも…。だからこの旅行中はずっとはめておこうと密かに思っていた」
「嬉しいです。本当に。貴方には不釣合いの指輪だと思っていたので」
「いや、祐樹が私にくれた物で気に入らなかったものはない。この指輪もとてもとても大切にしている」
 その言葉通り、祐樹が渡した時よりもプラチナの汚れは取り除かれているようだったし、小さな小さなダイアモンドも心なしか輝きを増したようだった。
「では、気にしていらっしゃったマーライオンを見に行きますか?」
「ああ、鍵は祐樹が持っていてくれ」
 財布をチノパンのポケットに入れた彼は晴れ晴れと微笑んだ。南国の太陽よりも熱のある視線で。

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綺麗なお花が満開の「ごんべえ」様から画像をお借りしております。
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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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