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桜吹雪の風 ?

 花吹雪の中、ベンツ600を始めとする高級外車がずらりと並んだ道路。そして道筋には一目でタダ者ではないと分かる人間が羽織袴で、または三つ揃いの光沢のあるスーツを着込んで「その人」が門から出てくるのを待っていた。F刑務所の門の近くである。
 どよめきが上がり、「お疲れ様でございやすっ!」と口々に声をかけるのを遠くから見ていた吉田佳樹は、
 これだけの組長が放免祝いに駆けつける人物がどんな人間かと組長の後ろからそっと覗いていた。
「お勤めご苦労さん」と、この世界では誰もが知っている実力派の広域暴力団組長が、警戒する機動隊を睥睨して声を掛けた。
「これだけのお迎え、申し訳なく思っています」と、落ち着いた深みのある声で挨拶する声が桜の花びらと共に聞こえてきた。
 こちらに近づいてきたので腰を折り、「お疲れ様でございます」と小さな声を掛ける。というのも、佳樹は末端も末端の組に所属しており、その組の中でも部屋住みと呼ばれるまだまだ駆け出しの人間だからだ。
 思いがけないことが起った。腰を折り、顔を下に向けた佳樹の頤に骨ばった手が添えられ、顔を上げさせられたのだ。
 一瞬、ドキリとした。髪こそ刑務所の規則で短いが、男らしい端整な顔立ちと理想的な身体のバランスを持った人間がそこに居た。
「名前は?」深みのある声でそう聞かれた。伝説になっている人間が自分のことを聞くのだろうか?他の人間に声を掛けたのではないかと、いぶかしく思ったが視線は間違いなく自分を凝視している。「石渡組で部屋住みをしています、吉田佳樹と申します。若輩者ですので仁義もわきまえておりません。失礼があったらお許しを」と言いながら、深みのある瞳に釘付けになっていた。
「俺は三浦研一。シャバは久しぶりだ。分からないことだらけだろうから宜しく頼む」と気さくに声をかけた。










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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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