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桜吹雪の風?

 三浦は佳樹にしがみつかれたまま、大またで寝室のドアを開ける。ベッドに2人して腰を下ろすと、口づけを再開した。三浦は佳樹が弱い上顎をざらりと舐めることに熱中している。佳樹はしだいにかすんでいく意識を持て余した。そして縋るように三浦の手の指を自分のと絡ませた。
 ぴちゃぴちゃとお互いをむさぼる音だけが寝室に響く。佳樹は自分が自分でなくなるような感覚に、つかの間恐怖を覚え、唇を離し、「い…や…」と小さい声で訴えた。
「そうか、そうだよな。まっとうに育ってきた坊ちゃんがそう思うのも無理はねぇ」苦笑した三浦は佳樹の髪の毛を撫でる。何度も何度も。
「おめぇ、この部屋に来て不思議に思ったことはねぇかい?」
佳樹の呼吸が落ち着くと身体を離し、ミネラルウオーターを差し出し呟くように三浦は言った。
「はい。パソコンの部屋がありました。…失礼ですけど…三浦さんが使うとは思えません」
「それに着替え。三浦さんのために用意した部屋なのですから三浦さんのがあるのは不思議でも何でもないのですが、よくよく考えてみると、僕のサイズにぴったりな下着まで有って…」
 考えれば考えるほどよく分からなくなって来る。
「ふん、塀の中にゃ、パソコンはねぇからな…これでも『イミダス』読んで勉強はしてたんだぜ」茶化すように言う。「この部屋のからくりを聞きてぇか」唇の端の皺が一層濃くなる。
「はい」知りたいという欲求は収まらなかった。
「ま、おめぇにとっちゃ、いい話かどうかは分からねぇがな。俺にとっちゃありがてぇ話だ」
訳の分からないことを言っている…と思いながらも三浦の顔を見詰め続ける。
「そんな瞳で見るな…誤解しちまうだろ?」
「誤解?」また訳の分からないことを言ってきた。
「おめぇが俺を好きでいるって誤解だ…」
「……」
思いがけないことを言われ絶句する。口づけを交わした時は夢中だったが離したくないと思っていた。それが真実。でもどう返事すればいいのか分からない。こういう場面に出くわしたことがないのだ。
「ほら困ってるだろ。だから言いたくなかった」
「……」
「生憎ここにはベッドが一つしかねぇ。俺ぁ、リビングのソファーで寝る」
「……好き……なんて、これまで誰にも言われたことなかったから……驚いただけなんです。今、多分僕、三浦さんのことが好きで…す…よ」
ありったけの勇気を搾り出して言ってみた。三浦が瞠目する。



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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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