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桜吹雪の風?

 2人の奇妙な同居生活が始まった。三浦はしばらくは静養期間が与えられ、組の仕事はなく、佳樹の方は自宅でも出来る仕事のせいでマンションでも十分に仕事が出来る。食料は毎日レシピと共に配達されていた。衣服はクローゼットの中に十分過ぎるほどある。
「三浦さん…キスが上手だね」長く激しいキスの後、息を切らせながら佳樹は言った。
「まぁ、俺はチンピラの時から、な」
「そっか、モテたんだ?」
179センチの筋肉質の身体、そしてその上の顔はヤクザには珍しいほどの優しげで端整な顔つき―。笑うと得も言えない魅力を発揮する目を持っている。
「おめぇだって、俺が一目ぼれしたんだ。モテたろう?」
「う―ん、よく分からない」
「分からないってのは何だ?」
「告白されたことはあったけど、あんまり興味がなかったから…」
「男にもか?」少し不機嫌そうに三浦は尋ねた。
「男?それはないよ?」
「でもよ、俺がキスしても拒まなかった」
「……それは…相手が三浦さんだったから……いいと思って……」
「そうなのか?」笑いながら聞いた。
「そう、その笑いが……好き」
「おめぇ、こんな家に閉じこもって辛くはねぇのか?」
「え?全然辛くないよ?あまり人に会うの好きじゃない」ポツンと言った。
「料理も全ておめぇにやらせちまってすまないな、俺ゼンゼン駄目なんだ」
「家事全般は好きだよ。昔から自炊してたし。今はクリーニングと掃除をマンションの人がやってくれるだけ有り難いよ」ふんわり笑う。
「昔っから自炊?」
「そう…高校から下宿してたから」
「そのう、理由聞いてもいいか」
「もちろん。出身は神奈川の外れなんだ。東京の高校に行けって担任にも塾の先生にも勧められた。親は2人とも忙しくて別にどこに住んでもいいからって。でも仕送りはしてもらってた」
 ベッドの上に座りぽつぽつ話していると、チャイムが鳴った。階下からのチャイムの音だ。佳樹が簡単に着替え、応対する。「渡辺組の渡辺組長と木村若頭がいらしてます」
「おお、入ってもらえ」そう言って三浦もバスローブから部屋着に着替えた。
「ご苦労様でござんす」
「おお、元気でやっているか?石渡組の坊主も元気そうだ」穏やかに笑う渡辺は2人を見つめた。
「お茶、いえ、お酒でも…」少し緊張した様子で佳樹が客2人の顔を見た。
「コーヒーでかまわねぇ」
それを聞くと佳樹がキッチンに消えた。
「三浦、ご苦労様だったな。お前の恩は忘れちゃいない。ほとぼりが冷めたら組に戻す。もちろん幹部待遇でな」
「有難うございます」
「まぁ、鉄砲玉は出世出来ないシノギだ。だが、俺の命を救ってくれたお前は鉄砲玉じゃねぇ。な、木村」
「全くで。しかし、三浦さんが石渡組の若いモンをご所望なさるとは驚きました」心底意外そうに言う。
「で、もうやったのか?」興味津々で渡辺が聞く。と、そこに佳樹がトレーを持って入ってきた。
「いえ、まだです」
「まだ?そんな仲じゃねぇって言うのか」
「へえ」
「ふーん…お前がどうしてもって言うから石渡に掛け合ったのに、やっぱ、暮らしてみると趣味じゃなかったのか?」
「いえ…まぁ、この話はまた…」困惑したように三浦が言った。芳樹は凍りついたように動作を止めている。


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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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