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桜吹雪の風?

―趣味じゃない…
―趣味じゃない…

 木村若頭の声が頭の中をぐるぐる回る。キスをしてくれたからには少しでも自分に好意を持っていてくれたのかと、そう思っていたのに。でも三浦さんにとっては挨拶代わりのものなのだろうか?
 一礼して自分のあてがわれた部屋に入り、佳樹の「シノギ」であるオンライントレードや先物取引のサイトを呼び出したが、目まぐるしく変わる数字を見ても何の感慨もわかない。それよりも「趣味じゃない」という言葉が頭の中をぐるぐると回っている始末だ。
 ―もし、三浦さんが俺に興味をなくしたら―
 ―以前の生活に戻るだけじゃないか?父母が今年、交通事故で死んでからは、父の中学校時代からの知り合いである石渡組長のもとに拾われて、かつてから興味のあった株取引などでお金を稼いでいる。そんな境遇に戻るだけじゃないか…。ヤミ金融に対しては依然として嫌悪感を持っているが、石渡組ではヤミ金融はご法度だと聞いている。それに、何より石渡組長には恩義がある。時々この人が父親だったらいいな…と思うくらいには。実の父は仕事仕事でろくに話をしたこともない。まあ、ヤクザである以上、石渡組長だって酷いことや違法なこともしていたかもしれない。しかし、今の石渡組長はシノギのほとんどが株などの取引だ。仕手戦をすることもあるが…。ただ、佳樹は少なくとも真っ当な株取引しかしてこなかったし、石渡組のコンピューターに入ってみたところ仕手戦をしている様子もない。カタギの証券会社がするのと同じようなことをしている。それならば、石渡組には佳樹の居る場所はある。仕事に疲れ、一人で放って置かれたかつての家族よりも組にいたほうが「家族」というものを味わえた。不思議なことだが…。

 ―それよりも、ケン…さん―
 一体どういうつもりで…。そして自分の気持ちは?
 自分の気持ち…それは不可解なものだった。まず惹かれた。それは刑務所から出所してきたところを初めて見た「人」に対する好奇心かと思った。しかし、一緒に暮らしてみるとそうでないことは分かった。そして、キス。
 自分のガラではないが、キスをされたからこうまで気になるのだろうか?
 こうした気持ちになるのはキスをしたからだろうか?つらつら考えてみると、自分はよくケンさんのことを目で追っている。もちろん相手に気づかれないように…。こんなことは今までにはなかった。魅力的な同級生…もちろん男女問わず…にもこんな気持ちは抱かなかった。もともと他人には興味がないほうだったという性格のせいもあるだろうが。それよりも勉強や、パソコンで色々なことをする方が楽しかった。

 ―趣味じゃない―
 この言葉は心臓にガラスをつき立てられたかのように響いた。どうしたのだろうか。自分でも分からない。しばらくはこの部屋にこもっていてもケンさんは部屋には入って来ない。ゆっくり考えてみようと思ったのだが、いつかのキスが心にも住みついて離れない。
 ―男同士なのに―
 こういう感情はクラスメイトが散々言っていた言恋愛感情な…の…か…?

 ―男同士なのに?―









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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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