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桜吹雪の風?

「組じゃ抗争の準備を始めてるってさ」
「三浦さんは?」
 心配になり聞いてみる。
「渡辺組系はみんなカリカリしてるっからな。俺も呑気に懲役ボケ気取って隠居生活なんざ出来ない。もちろん行くさ」
「…そ…う。じゃあ、この書類必要だね。そして僕も関わりあいがあるよ」決意したゆるぎない眼差しで佳樹は言った。
「何だ、これは」
「調べたんだ。色々なところにハッキングして。そうして分かった。読んでみて。その間に朝ご飯作るから」
 キッチンに行き、三浦の好きな和食を中心とした食事を作った。黙々と書類に目を通す三浦の気配を感じながら。その雰囲気が次第に硬くなっていくのが分かる。
「朝ご飯出来たよ。読めた?」
「ああ、しかし、おめぇ、さっき変なこと言ったよな。関わり合いだと?おめぇが居た石渡組も招集かかっているが…おめぇは、いわゆる企業舎弟だろ?切った張ったの世界にゃ関係ねぇ」
「それがね、」食器を整えながら説明する。「そうでもないんだよ。そこに書いてある佐々木竜造って若頭、表向きは佐々木リースの社長なんだ。ウチの両親を追い詰めて殺したのが、そいつ。」思いの他淡々とした声が出た。もしかしたら三浦がいてくれるからかもしれない。
「もちろん、違法なことはされなかったよ。でも、家の前で毎日『お願いですからお金返して下さい』なんて、いかにもヤクザって風体の人間が土下座してたら、近所の人達も分かってしまうし、両親もすっかりノイローゼさ。そのせいで事業もすっかり行き詰って、最後は酒気帯び運転…。カーブの多い山道を推定100キロで運転してたって、警察の人が…。父さんも母さんも慎重な人だからお酒呑んだら運転しない人だったのに…。佐々木リースの人の件は、遺品を整理していたら督促状がどっさりあったから近所の人に聞いてみたんだ。そして僕は遺産相続を放棄したら借金まで相続しなくて済むってことを知っていたからそうした。でも、取立は下宿にも来たよ。『親の借金は子供が払うのがスジだ』って。途方に暮れていたら、石渡組長が『噂は聞いた。ウチの部屋住みにならねぇかい』って誘ってくれて。父の古い友人だったんだってさ。それからは大学を辞めて石渡組の資金を使って株とかで儲けを出してた。ヤクザのところだとヤクザは取立には来ないから」
「そうか…。そんな事情が…。辛かったろう」そっと髪の毛を撫でながら三浦は言った。
 佳樹は微笑んで、「今は、幸せだよ」とポツリと言った。三浦の手が佳樹の頬を包み込んだ。「三浦さんと居れば辛いなんて思えなくなった。今まで生きてきて、三浦さんと一緒の今が一番幸せだと感じる」ぽつりぽつりと言いながら佳樹は微笑んだ。「今度は俺が聞いてきた情報を話す番だな。その前に…」




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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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