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第二章?

 地下鉄の中で佳樹は小型のモバイルを起動させた。ネットに繋ぎ、大急ぎで警視庁のネットワークにハッキングを仕掛ける。もちろんバレないようにトラップを幾重にも仕掛けた上で。極秘ファイルには志水組の組屋敷の見取り図と警備システムが記されていた。
 いつか、家宅捜索などをするための準備なのは言うまでもない。
そこには警備システムと見張りの人員の配置が仔細に記されていた。警備システムは、監視カメラが主なようだ。赤外線などは導入していないようだ。舎弟たちを信頼しているのだろう。
―死角を探さないと―
 必死で頭を働かせる。屋敷の南側…そこに死角があった。そこから忍び込み、いくつかの監視カメラさえ気を付ければ、志水組長の私室に忍び込むのは(組員に見つからなければだが)実行可能だ。その通路などを頭に叩き込んだ。
―三浦さんは無事だろうか?―
 不安で居ても立ってもいられない。地下鉄が電車のように地上を走るところに出た。
桜が散っているのが見える。桜の散り際は人の死のようだ…。三浦さんも…、もしかして今頃…。ふと三浦が自分を桜に喩えてくれたことを思い出す。
―この桜を散らしている風のように、三浦さんも志水の手にかかって散るのでは―
 よそう、悪いことを考えるよりは三浦さんを助けることを考えないと。頭を振って嫌な予想を何とか頭の中から追い出し、もう一度、志水邸の警備システムを頭の中に再現し、暗記していることを確かめた。
 大急ぎで、志水邸に向かった。住所は分かっているので、パソコンで最も早い道を検索し、その通りに進む。
 息を切らせて、やっと志水邸に着いた時、高級料亭とも見間違えるほどの屋敷には特にざわついた雰囲気はなく、静寂なたたずまいだった。
―もしかして、三浦さんは佐々木の屋敷に行ったのかも。そうだったら先回りして来た意味がなくなる―
 愕然と立ち尽くした。ヤクザの組長の屋敷の近くに佇んでいるわけには行かない。そんなことをすれば怪しまれる。
 震える足で、目についたオープンカフェに入る。自分がヤクザに見えないという自覚はあるので、ここで佐々木のことを調べながら屋敷を見張っていればいい。そう理性では分かっているのに、三浦の顔が頭から離れない。
―しっかりしないと―
 気を引き締めて佐々木の自宅の情報や監視の状態などをやはり警視庁のネットワークで調べ、プリントアウトが出来ないので頭の中とパソコンにしっかり記憶させる。
 十五分が経過した。
―やはり三浦さんは佐々木の所に行ったのか。それだと間に合わない―
 焦燥感が募る。
―もしかしたら今頃、三浦さんは、桜のように散っているのでは―
 血が凍る。



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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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