スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

桜吹雪の風~第二章~?

「木村…の兄貴…」
 本当はそう呼ぶいわれはなかったが、というのも、佳樹は石渡組に属する人間だったからだ。しかし、今、この場所に居て指揮を執るのは渡辺組長側近という肩書きを持つ木村だった。
「僕に考えがあるのですが、聞いていただけますか?」
「おお、吉田は頭がいいみたいだからな。言ってみろ。納得出来れば、俺も乗るぜ」
 木村は唇をゆるめた。三浦はむっつりと黙り込んだままだった。
「志水邸の見取り図を手に入れました。監視カメラなどの位置も分かります。そして、忍び込むのに最適な場所も」
「ほう。俺達が知らないことも知っているってわけか。お前のメールの添付ファイル見た時は魂消たが、石渡組もすげえヤツを身内にしてやがるな」
 感心したように木村は微笑んだ。状況を面白がっているような笑みだった。
「そして…目標は、志水と佐々木に話しをすること」
「話だけじゃ、すまねぇぜ」
 三浦が真剣な顔で言う。懐に手を差し込んで。
―あの中に銃があるのだろうな―
 妙に醒めた考えがよぎった。
「…それは…その時です。とにかく、志水のプライベートルームに大人数で押し掛けるのは無理だと思います。木村の兄貴分が連れて来られた皆さん達は玄関から堂々と入って下さい。殴りこみの要領で」
「ほほう、正面からカチコミかい?志水だって馬鹿じゃない。当然若い衆を集めてるんだぜ」
 木村がせせら笑う。
「いえ、それは陽動です。三浦さんと僕と木村の兄貴分は、その10分後、南の裏門から忍び込みます。志水組の若い衆は、皆玄関の方に注意を向けるでしょう。後は、監視カメラが問題ですが、死角は僕の頭に入っています。僕の誘導によって志水の部屋に辿りつけると思います。」
「ほう。それで志水や佐々木とサシで対面しようって魂胆か?」
「はい、そうです」
 木村は目を閉じて少し考えるふうだったが、すぐに顔つきを変えた。
「勝算はあるのか?」
「はい」
―多分。と付け加えたかったが、余計なことだと思い直した。
「三浦の兄貴、それでいいか?」
 木村が、固く決意した顔つきで、あたかも「反対するな」というような口調で三浦に念を押す。
「へぇ。木村さんがそう仰るなら」
 諦めたような顔を佳樹に向けてそう言った。
「よし、じゃあ、今からあいつらに説明して、決行は20分後だ。時計を合わせろ」
―決行は20分後…。失敗は出来ない。僕がすべきことは三浦さんを守ることだ―
 そう、心に誓った。


スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

FC2ブログランキング
ランキングに参加させて戴いております。ご訪問の際ポチっと。とっても喜びます!!

FC2Blog Ranking

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。