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桜吹雪の風~第二章~?

 感情が氷水に浸っているような気が佳樹を襲った。
―このまま発砲すれば三浦さんはどうなる?少なくとも僕の前からは居なくなる―
「おいおい、志水を撃つのは俺だろ」
 あまり危機感を感じさせない声で木村が言った。
「いや、木村の兄貴は親父さんの補佐をしてもらわねぇと組が成り立たねぇ。それに兄貴は前科もねぇし、親父さんの仇は俺が討つ」
 三浦はそうきっぱりと言い放つと、左手の銃を志水に向けた。
「お前がそう言うんだったらな…」
 考えにふけっているような声で木村は言った。だが迷っているようだ。
「じゃ、後のことは頼んだぜ」
 そう木村に言ってから、三浦は佳樹の顔を名残惜しそうに一瞬見た。その顔がとても悲しそうに見えた。
―駄目だ!そんなことは…―
 とっさに、佳樹は三浦に向かって部屋の中に走りこんだ。
「三浦さん、やめて下さいっ!!三人も手にかければ死刑になる確率が高くなりますっ!!撃つのなら先に僕を撃って下さいっ!!
…離れたくないっ!!離れるくらいなら僕を先に殺して…下さいっ!!」
 志水の胸に当てた銃口を自分に向けようとした。
 突然の佳樹の行動に、部屋の中に居た4人が驚愕のあまり動きを止めた。
 時間にすればわずかなものだったがしばらくは誰も何も出来ず、何も言えなかった。真っ先に言葉を発したのは木村だった。
「三浦の気持ちも良く分かるが、……吉田もそんなに三浦のことが大事なのか?」
 さっきまでのどこか楽しそうな表情が消え、真剣な面持ちで聞いてくる。
「大事です!」
「おめぇは黙っていろ!渡辺の親父さんには十分恩を受けた。借りはキチンと返すのが仁義ってもんだ」
 佳樹を気遣ってか、志水に向けていた銃を下ろそうとした。志水の顔に少しだけ安堵の表情が浮かぶ。だが、佐々木の胸に当てた銃口は下ろそうとはしなかった。
「でもっ!!」
 どうにか翻意を促そうと必死の形相で三浦を見詰める。
「おめぇと暮らせて、良かったぜ。いいことのない人生だったが、あの日々だけが俺の幸福だった。おめぇは幸せになってくれ。それが俺の願いだった」
 覚悟を決めているのか、三浦の言葉は全て過去形だった。そんな言葉はかけて貰いたくなくて。
―桜と共に散っていくのか―
 そう、絶望感が広がった。






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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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