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桜吹雪の風~第二章~?

 佳樹は三浦に抱き抱えられたまま、志水邸の玄関から出た。そこは車寄せになっている場所だった。人待ち顔の組員がベンツのドアを開けて一人立っていた。
「三浦の兄貴、若頭からお送りするようにとのお役目うけたまわってるモンっす。塚田といいますっ。お役目まっとうさせて頂やす」
 少しの緊張と多大な敬服の表情浮かべながらそう言った。
「ああ、親父さんのトコの若い者だな。宜しく頼まぁ」
 名残惜しげに一瞬、佳樹の身体を強く抱いて、囁いた。
「1人で歩けるか」
「大丈夫です」
 返事を確かめた後、三浦は佳樹を腕から解放した。三浦の感触が離れていくのを少し寂しいと佳樹は思った。塚田は佳樹の顔を失礼のない程度の時間、眺めてから感嘆したような表情を浮かべた。
―何だろう?―
 チラッと思ったが、三浦に続き、後部座席に乗り込んだ。
 重厚な走りをみせる車に落ち着いた後、離れがたくて…そっと三浦に手を伸ばした。バックミラーに映らないような角度で。すると三浦は5本の指を佳樹に絡めてくる。三浦の左手と佳樹の右手…握り締めるのではなく、指を辿ったり指の付け根の柔らかい部分を優しく撫でさすったりお互いがそうしていた。
 しばらくは、指の戯れを嬉しく思っていた佳樹だったが、次第に、その感触が熱く感じることに気付いた。心臓の音も常にないほど高く感じた。呼吸も少し速いようだ。
―指だけ…で…感じてる―
 そう気が付いた。
 佳樹の心の中で何かが起こったようだった、身体も。
 恥ずかしさのあまり、指を離そうとした。しかし、三浦は離さない。もっと、指をソフトに動かす、いとおしげに。頬が上気しているような自覚があったので、顔を伏せる。その様子を微笑みながら三浦が見ているのが、分かる。より深い感覚が佳樹の中に芽生えた。
―身体中が熱い…―
―特に身体の中心が―
 そう思っていると、身体はどんどん熱くなってくる。
 そんな様子を感じたのか、三浦は指を解き、慈しむような声で、
「ウチに着くまで少し休め。疲れたろう」
 そう言って左肩に佳樹の顔をうずめさせた。三浦の匂いには佳樹を安らかにさせる効果があるようだ。三浦を助けるために緊張し続けてきた疲れが癒される気がした。知らないうちに眠りの天使が訪れた。今までの熱を忘れさせるような。
 まどろみの中で、髪を梳き続ける三浦の長く骨ばった指を快く感じていた。






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こうやま みか

Author:こうやま みか
素人の完全な趣味で「ボーイズラブ」小説を書き始めました。
全然上手くないのですが、コメント頂ければとっても嬉しいです。
またヤフーブログが本館扱いで、こちらでは当面(ってイツ?)旧作を掘り起こして掲載していきたいと思います。
著作権は放棄しておりませんので、無断転載などは禁止させて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

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